Team moleculeが、Vitaを電源投入時からカスタムファームウェアで起動するようにすることができるパーマネント(恒久的:電源切ってノーマルには戻らない)ハック HENkaku Ensōをリリースしていました。(siromeさん、KOHさん、くーさん情報ありがとね)
HENkaku Ensōのリリース日についてはHENkaku Ensōを2017年7月29日に公開することを5月の段階で発表していました。予定通りのリリースになります。
HENkakuはいわゆるVitaの”Jailbreak”でHomebrew起動などを可能にするもの(HENkakuのHENはもともとHomebrew ENablerの意味)でファームウェアが3.60のVitaのみが対象ですが、Vitaを起動するたびにハックをし直さなければならないという手間がありました。
逆にいうと電源さえ切ればノーマルに戻せるわけですが、これを手間と捉えるかどうかによってHENkaku Ensōの価値が変わります。HENkaku EnsōはHENkakuのその起動毎の手順を踏む手間をなくし、電源を切っても恒久的(パーマネント)にVitaをJailbreakした(ハックした)状態を維持できる(カスタムファームウェア状態で起動できる)ようにしたというものです。
[インストール方法]
1. 3.60VitaでHENkaku公式サイトへ内蔵ブラウザでアクセス(要インターネット接続環境)し、画面に表示された”Install”ボタンを押してHENkakuをインストールする
2. molecularShellを開き、FTPでVitaの”ux0:/data”にHENkaku Ensōの本体(enso.vpk)を転送してインストールするとLiveAreaにensōをインストールするバブルが現れるので、そのensōを起動する
ensōをインストールしても大丈夫なのかが気になるところですが、万が一Vitaがbrickしたとしても元に戻す(HENkaku Ensōをアンインストールする)方法は現在はありません。元に戻す方法がないメモリの書き換えを行ってしまいますので危険な行為であることは事実です。そのためにTeam moleculeはHENkaku Ensōのベータテスターを募りかなりの時間をかけてテストをしていました。
一応100人以上のテスターがHENkaku Ensōベータテストに参加して大きな問題は報告されていないというので、brickするなどの重大な問題は起こらない可能性は高いでしょう。それがイコール安全、ではないのでHENkaku Ensōのインストールには注意が必要です。
個人的にはHENkaku自体ブラウザでアクセスするだけでインストールできるのでHENkaku Ensōにそこまで必要性は正直感じません。かつてPSP時代はCFWをインストールしてしまうパーマネントハックが主流でしたが、PSPはパンドラバッテリーというファクトリーモード起動トリガーツールで完全にNANDメモリにノーマルファームウェアデータを書き込むことで元の状態に戻せたからこそメジャーになったのです。今のVitaにはその仕掛けがないのでHENkaku Ensōは積極的にはおすすめしません。
HENkaku Ensōは後日オープンソースとしてソースコードを公開するそうです。
HENkaku Ensōリリース予定と発表された時は7月エンドなんて先の話だなーと思ってたのにもう7月末がやってきてしまったことや、スプラトゥーン2予約した時も手に入るのなんて相当先だと思ってたのに、それどころかドラゴンクエストXIなんてそんな先の話…だったはずの未来があっという間に過去になってしまったことが個人的にはかなりショックです。