Push Squareで、ソニーの有料サービスPlayStation Plusは「バリュー・フォー・マネー」だと紹介していました。
PlayStation Plus(以下PS Plus)はいわゆる「月額制の有料サービス」(476円+税/月・1,238円+税/3ヶ月・4,762円+税/12ヶ月)で日本ではあまり馴染みがありません。私もそうですがPS4購入時の特典で付いてきたので加入してみたという程度で積極的に加入しようとは思わないサービスのように感じていましたが、実は付加サービスの価値が高い、かなりお得なサービスであることがPush Squareの統計記事で明らかになりました。ただしこの統計は北米/欧州でのものであり、日本とは異なることだけはご了承ください。
PS Plusの特典のうちの一つ、回数や時間の制限が一切ない、ゲームの「フリープレイ」は有料サービスでユーザーが対価を得たことを実感できる最も重要なサービスです。単純計算ですが、2014年の北米/欧州での「フリープレイ」タイトルを購入した場合の合計価格は1,349.29ドル/960.64ポンド(日本円に換算すると159,067円/177,077円)だったそうです。月額換算で112.44ドル/81.72ポンドになり、年額49.99ドル/39.99ポンドのサービスとしては破格の高付加価値と言えます。ある月の「フリープレイ」コンテンツだけで1年分の年会費をペイできてしまうというのは非常にお得感満載です。
PS Plusの特典は「フリープレイ」だけではなくセーブデータのオンラインストレージへの保存や加入者専用割引、加入者先行配信、体験版プレイ、オンラインマルチプレイ機能(PS4のみはPS Plsu必須)などもあり、PS Plusへの加入はしないと損だと言っても過言ではありません。
支払っただけの価値はある、つまり「バリュー・フォー・マネー」なのがPS Plusですが、気をつけなければならないのが「価値を見いだして支払う人にはお得だが、そうでない人には単なる無駄でしかない」という事実です。
例えばゲームが好きだが自分の時間が取れないサラリーマンを例にとりましょう。
「フリープレイ」に魅力を感じて一度12ヶ月プランに加入した。折角なので買うとPS Plus12ヶ月分の費用程度のお金が必要な「フリープレイ」タイトルがあったので1本をダウンロードしてプレイしてみた。ちょっと興味があったタイトルだったので、その1本でPS Plus分の元はとれたと実感。PS Plusに大満足。
それ以降忙しくてゲームをする時間が取れず気が付いたらPS Plusの期限が迫っていた…
本人は「元が取れてる」と思っていますが、ソニーにしてみれば本来購入に踏み切らないはずのユーザーにゲームを買わせる戦略が功を奏し、買う気にまでは至らなかったユーザーのサイフの紐を緩めることに成功したことに他なりません。それを「フリープレイ」、つまり無料を装った年額制有料コンテンツ群に紛れ込ませているだけなのです。
「フリープレイ」タイトルは在庫管理の必要がない、売れても売れなくても管理費に大きな差が生じないので売れた分だけ収入になるという、仕組みさえ構築してしまえば販売する側にとっては扱い易い商品です。売れないよりは売れた方が利益になります。売るためには超えなければならない「購入を検討する」というユーザーの消費者心理の壁を「無料」を装うことでいとも簡単に突破できる商品がPS Plusだと私は考えています。
「フリープレイ」タイトルを堪能するだけの時間があるのであればPS Plus加入は本当にお得だと思います。是非加入して楽しいPlayStationライフをエンジョイしてください。「フリープレイ」タイトルを何本ダウンロードすれば加入する方がお得だと計算して最初にその本数だけダウンロードを試みるような方の場合は、本当にそのゲームがプレイしたいのかをもう一度良く考えてみたうえで、それでも計算上お得な道を選ぶと判断するのであればPS Plusへ加入して楽しいPlayStationライフをエンジョイしてください。