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2014年末までに開始か ソニーのクラウドサービス「PlayStation NOW」

Eurogamerで、ソニーがストリーミングゲームサービスのためのPS3ベース新サーバーを開発中で日本では2014年末サービス開始の計画であることを伝えていました。

PlayStation Nowサービスのタイムライン

先日発表されたストリーミングゲームサービス「PlayStation Now」(PS Now)は、ソニーが買収したGaikaiのストリーミング技術を具体的にサービスとして活用した初のサービスとなります。

先日ラスベガスで行われたCESでのブリーフィングを聞いてきたEurogamerの情報筋によると、ソニーはPlayStation Nowサービス向けのサーバーとして8台分のPS3カスタムユニットを1Uラックマウントタイプのサーバーとする新型PlayStation 3を開発している模様です。

その新型PS3はPlayStation NOWのサービスを利用する誰もがアクセスすることになりますが、実際にはクラウド上のサーバーとして使われるためエンドユーザーが目にすることはありません。

ソニーは当初市販のPS3をそのままサービスに利用する計画でしたが、スペースの問題や電源の問題等があるため、その解決策として1枚のマザーボードに8台分のPS3を押し込めてラックマウントサイズのサーバーに仕立てることにしたそうです。新型として設計したことでレイテンシ(遅延)調整のためのハードウェアの変更もできるというメリットも生まれました。

PlayStation NOWは現在社内テストを行っている段階で、Andrew House氏によると1月末にはパブリックベータとして一般に公開されます。実際のサービス開始時期は明確に発表されていませんが、Eurogamerの情報筋によるとPlayStation NOWのサービス開始時期はアメリカが今年の第3四半期(実際には夏が目標)、日本と韓国は今年の年末、ヨーロッパが一番最後で2015年の第1四半期という計画のようです。

専用ゲーム機のような専用ハードウェアに依存しない、ソニーの新しいサービスPlayStation NOWは、これがもし商業的に成功するとプラットフォーム設計が不要になると言うメリットが生まれる反面、自社が持たない通信インフラにすべてを依存せざるを得ないというリスクも背負うことになります。つまり、インターネット回線のなんらかの原因による不通でサービス全滅になります。あくまでの既存の専用ゲーム機によるゲーム体験提供という柱は残しつつ、新しい集客をPlayStation NOWで試みるのでしょう。

任天堂が不振に喘いでいるのとは対照的に、ソニーは時代に合わせたビジネス展開をしている印象がありますね。

任天堂はゲームビジネスのみが事業の柱であるのに対し、ソニーはゲームビジネスだけが事業の柱ではありません。任天堂が主力どころか唯一無二のゲーム事業で失速してるのを見ると、本来は任天堂こそPlayStation NOWのようなサービスを手がけるべきだったのではないかと思います。

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