Tortuga-Coveで、Rogero氏がPS3 4.21ファームウェアベースのカスタムファームウェアであるRogero CEX-4.21 CFW v1.00をリリースしていました。
PS3 4.25ベースのカスタムファームウェアBluedisk-CFW v4.25が公開され、CDKEYを購入させる臭い動きをして有償化の匂いがプンプンしていたものを突然無償でできるようにしたのはRogero氏の素早い動きによるものです。ハッキングは無償であるべきというRogero氏の信念に基づくもので、True BlueのようにDRMでプロテクトかけて有償化の動きを見せていたBluedisk-CFW v4.25の在り方一石を投じた形になります。
無償で公開されたら有償なものは誰も買わなくなりますから当然です。BlueDisk CFW Teamはさぞ悔しがっていることでしょう。
Rogero CEX-4.21 CFWはPUPファイル(アップデートファイル)をインストールするだけで簡単に4.21ベースのCFWになるという画期的なCFWです。PC使ってサーバーからDRMプロテクトのかかったPUPファイルを専用PCアプリケーションからダウンロードしなければならないBlueDisk CFWとは大違いです。
注意:
1- このCFWはLV1チェックを無効化してあります。 インストール可能なPS3はダウングレードしていない3.55のPS3で、ハードウェアFlasherでダウングレードしたものはDehashed/Reset Syscon Properlyというものがあれば行けるそうです。Dehashed/Reset Syscon Properlyについてはこの辺を参考に。
また3.55以外のファームウェアからインストールしても動きません。
2- 必ずmultiMANなどのメモリーダンプ機能を持つユーティリティを利用し、CFWインストール前にNOR/Nandのダンプを保存するようにしてください。万が一PS3がbrickした場合の復旧に備えるためです。
正常なNOR/Nandダンプを取得しておくことはアップデート前の必要なステップだと考えてください。brickしてもダンプデータさえあればどんな時でも(ハードウェアFlasherさえあれば)復旧可能です。他のPS3で取得したダンプデータなどでは復旧できません。
3- 安全にアップデート/ダウングレードを行うにはPS3でQA flagをセットして有効にした状態が望ましいでしょう。
4- brickする可能性を減らすためにCFWインストールはリカバリーメニューから行ってください。XMBからのアップデートでも動作はしますが、リカバリーメニューから行った方がより安全です。
5- TrueBlue CFWユーザーはbrickしてしまう可能性もあるためRogero CEX-4.21 CFWインストール前に3.55公式ファームウェアへ戻して下さい。
Rogero CEX-4.21 CFWのハッシュや容量は以下です。
MD5: 418b6d659ba7201b04247618929e73ff
容量 : 192 MB (201,814,594バイト)
Rogero CEX-4.21 CFW v1.00について
– このCFWは4.21CFWですが、PSN/SENアクセスができるよう4.25にバージョン偽装してあります。
– 3.55のOFW/CFW/MFWから普通のシステムアップデートで使えるようになっています。
– ハードウェアFlasherを使ってテストも実施済みです。brickしたり問題が起こったりはしませんでした。
– EBOOT/SPRXへのパッチを当てることなくバージョン4.21までのKeyで署名したゲームを起動することが可能です。
– ゲームはディスクアイコン(ブルーレイであのオリジナルゲーム)からロードする必要があります。app_homeからではロードできません。
– 現在あるファームウェア3.55向けのHomebrewはこのCFWでは起動しません。起動させるためには新たに再署名が必要です。
– 3.55へのダウングレードは以下のステップで可能です。
- – 4.25 downgraderのPUPをダウンロードします
—> 4.25 Downgrader 容量 176MB(184,595,263 bytes)
MD5: 49d80e07fc1f5ca1b0840e02e94635db
– ダウンロードしたファイルを”PS3UPDAT.PUP”にリネームし、USBドライブの以下のディレクトリにコピーします。
“USB\PS3\UPDATE\PS3UPDAT.PUP”
– Rogero CFW4.21からであれば、XMBのシステムアップデートから4.25 downgraderをインストールできます。
– 一度4.25 downgraderをインストールできたら”Rogero CEX-3.55 CFW V3.7″のPUPを”PS3UPDAT.PUP”にリネームし、USBドライブの以下のディレクトリにコピーします。
“USB\PS3\UPDATE\PS3UPDAT.PUP”
– PS3をリカバリーモードで起動し”Rogero CEX-3.55 CFW V3.7″をインストールします(リカバリーメニューからのインストールが重要です)。
– インストールが完了すればRogero CFW3.55 v3.7に戻ります。(他のOFW/CFW 3.55をインストールする場合はその前に先述のDehashを行った方が良いでしょう)
テストは行ったようですのでまるでbrickするリスクは少ないように感じますが、実際にはそうでもないようです。
PSX-SceneではCECH-2001AモデルのPS3にBlueDiskだけでなくRogero CFWもインストールした所brickしたという報告が挙がっています。所見としてはモデルにはあまり関係なさそうだとしています。
他にもbrickしたという報告が多数あるためRogero氏は調査を開始しより安全なアップデートバージョンを開発しているそうです。とはいうものの100%安全というものではありません。必ずハードウェアFlasherを用意した上で(もちろん正常な状態のPS3のダンプデータを保存しておく必要はあります)CFWインストールにのぞんでください。
brickする危険性があるということで、PS3のハッキングシーンでは著名なKaKaRoTo氏も安易にインストールしないよう呼びかけています。
Feel the need to share this info: From the reports I'm seeing, the rogero and bluedisk cfw are bricking everyone's consoles.. DO NOT INSTALL
— Youness Alaoui (@KaKaRoToKS) October 23, 2012
みなさんに伝えてください。私が見た色んなところでの報告絶対インストールしないこと。
うまくインストールできているユーザーもいるため、brickさせてしまう条件が今のところ不明です。少なくとも最低限復旧できる環境を用意してからインストールした方がよいでしょう。
ところで、今回長く続いた3.55 CFWの時代から急遽進展があったように感じますが、きっかけはBluedisk-CFWの登場であり、CDKEYなるものを購入させて一儲けしようという企みが表面化したことから始まりました。Bluedisk-CFWはそのために当初の計画のように有料化
そのDRMがクラックされLV0 keyが流出したことが直接のきっかけということです。
LV0 keyはPS3のLV0の復号化キーのことであり、そのKeyを公開したのはThe Three Tuskateersというチームです。LV0 keyがあればPS3のファームウェアをPC上で復号できることになりますのである意味究極のハッキングです。
今回ソニーは偶然にもPlayStation 3 システムソフトウェア アップデート 4.30を公開しましたが(ちなみに変更内容はPS Vitaで獲得したトロフィーを表示できるトロフィーコレクションのリニューアル、Life with PlayStation終了に関する部分のみです)、タイミングから考えてハッキング対策はされていません。ということはLV0 keyで4/30のPUPも解析されCFW 4.30というのも可能かと思います。