2009年も残すところ1日となってしまいました。
振り返ってみると今年はゲーム業界にとって節目の年と呼ばれるようなことが数多く起こりました。一例を挙げると
・ネット経由による不正コピー流出に対して歯止めをかける事例が相次いだ。(任天堂によるマジコン訴訟、ソニーのCFW対策、マイクロソフトのBAN戦略)
・ネットワークを利用したゲーム機の提案が本格化した。(Wiiの間をはじめとするコンテンツ配信、DSiウェアやMinisのようなプチアプリの本格販売、PSP goの発売によるゲームのダウンロード専売端末販売開始)
・ゲーム機本体の値下げ競争の激化
「大人のためのゲーム講座」として一番影響が大きかったのは不正コピー対策のためのメーカー戦略で、Homebrewをはじめとするハッキング情報をメインとする本ブログは2009年後半ごろから情報の停滞が見られはじめました。
なんて難しい言葉で書くともっともらしいですが、要は「面白いネタがない」状態が続いたわけです。PSPのCFWもWiiのHomebrew ChannelにしてもDSのマジコンにしてもXboxのiXtremeにしてもそうですが、既存の仕組みをメーカーの対策に合わせてバージョンアップしてきただけ、という印象が強いです。新たなハッキングといえばXbox360のJTAG Hackくらいです。ただしそれもマイクロソフトのBAN騒動に完全に飲み込まれてしまいました。
今回、2009年に人気のあった(アクセスが多かった)記事をピックアップしてみました。
今年の後半からプライベートが多忙でまともに翻訳記事を書く余裕がなくなってやむなく始めた、情報のさわりだけを紹介する「ゲーム最新情報」コーナーがメインになってしまったせいもありますが、アクセスを集めたのが全記事原則翻訳をしていた2009年前半に集中していました。
もちろん今年後半ネタが少なくなった影響もあると思いますが、とりあえず振り返ってみましょう。
[1位]
PS3 40GBでPS2が起動する?〜実は封印されていただけ、という情報
このネタは異様にアクセス数がありました。楽天ブログ全体のランキングでも一桁台になったくらいです。(普段は20〜30位あたり)
結果としてネタはガセだったことになりますが、PS3にPS2エミュレート機能を求めるユーザーがいかに多いかを物語っています。未だに実現されていませんけど。
[2位]
アイドルマスターSP やはり起動不可〜世界中でニュースに
こちらはソニーのPSPで初めて、要求ファームの問題以外でバックアップゲームが起動できなかった初のケースだったため、大きな話題となりました。2009年末時点ではハッカーの勝利ターンで終わっていますが、今思い起こせばPSPは解析がかなり進んでいるので現在の状況になることは予想しうる範囲でしたね。
[3位]
AKAIO 1.4リリース〜Acekardがマリオ&ルイージRPG3に対応
マジコン対策でDSのマリオ&ルイージRPG3のバックアップが動作しなかったのを、チートやバイナリ修正ではなくマジコンのファームで修正したというニュースです。同じような状況が現在でも繰り返されています。不正コピー問題と微妙に絡んでくるのでこのブログでは”○○のゲームに対応”だけとなりがちなマジコンファームウェアアップグレードだけの情報はほとんど伝えていませんでしたが(Homebrewに関連がある情報は伝えていました)、次のDSiシステムアップデートでどのような対策がとられるのかに注目です。今のDSi1.4対応マジコンは市販ROMの情報を流用しているっぽいので、本物は起動させてマジコンだけ弾くことが出来るのかが注目です。
[4位]
EZ-Flash Vi レビュー〜DSiマジコン第3の選択肢
単なるレビュー記事がどうして?と不思議です。半年くらいの定期的にコメントいただいたりしましたので、どこかで紹介でもされていたのでしょうか?
[5位]
グランツーリスモPSPは期待以上〜まさかバックアップがCFWで起動できるなんて
ソニー期待の新作グランツーリスモPSPは、今となっては成功したゲームとは言えないことがはっきりしてしまいましたが当初は期待の星でした。当然CFWで起動しないよう対策がされていましたがyoshihiro氏のGame Decrypterであっさりクリアしてしまいました。
[6位]
PSPの5.51を5.00にダウングレードするexploit?
読んで字の如く、本当であればすばらしいハッキングでしたが残念ながらFAKEでした。
[7位]
本日発売 PSPの「アイドルマスターSP 」CFW対策
2位のニュースの関連情報ですが、こちらのほうが先にでたニュースでした。日本では初のなるCFW対策のゲームらしい、という情報です。
[8位]
DSi対応新マジコンがこっそり登場〜M3i/Hyper-R4i/R4i NEO
当時はHyper-R4iがクローンだとは思えませんでしたが、結果的にはこの記事で紹介したのはすべてクローンマジコンでしたね。
最近はよほど面白そうな、金ピカだったりなどネタ的に面白くないとクローンマジコンは紹介していません。
[9位]
PCでWiiメニューが起動 Dolphinエミュレーターのスゴ技
Wiiのエミュレーターです。ちゃんと動作するようになったらスクリーンショットがカンタンにとれるので個人的には嬉しいかな。
[10位]
Brick注意 TEAM LDXがPSPのCFW 5.55 LDX BETAをリリース
TEAM LDXはリリース時の紹介方法を間違えたのだと思っています。要求ファームをクリアすべくバージョン偽装を同梱したCFW5.50GENです!といっていればここまでたたかれなかったものを…
以下、さらと11位〜20位を紹介します。
[11位]
NEWスーパーマリオブラザーズWii + Modchip = MODチップの終焉?
[12位]
続報 北米版GTA Chinatown Wars DS 起動しないのは全マジコンではなかった
[13位]
DatelのPARはアップデータ偽装=Datel製CFWも理論的には行ける?
[14位]
PS3のUSBAdvance?〜PS3でHDDからPS2 ISOを起動
[15位]
TEAM LDXがCFW 5.55 LDX-Mをリリース?
[16位]
WiiでDVD再生、どうも任天堂が機能を無効にしているだけのようで
[17位]
Dark JackとDark-Jack.comとCFW 5.51 ES〜新たなCFW登場の可能性
[18位]
Homebrew ChannelをインストールしたWiiを任天堂がBAN?
[19位]
CFW 6.00MACがリリースか?と本気で思える動画Please!
[20位]
Abgx360の次期バージョンとXbox360のwave4
最近ハックが一番アツいのは間違いなくXbox360です。
ただし日本ではもともとジリ貧のところへPS3 Slimがもの凄い勢いで巻き返していますので、ユーザーの数が少なく盛り上がっている気配をあまり感じません。来年は世界的にもXbox360のほうが人気があった今年前半から様変わりしてXbox360は世界中でジリ貧に落ち込むでしょう。マイクロソフト可哀想。そうでなければXbox360はかなり盛り上がったと思います。
来年も続きそうなのは、NEWスーパーマリオブラザーズWiiで採用されたBCAデータを利用したMODチッププロテクトへハック界がどう対応していくのか、と、いまだに謎が多いEBOOT署名付き暗号化までできた究極のハッキングとなるDatelのAction Replayです。
マジコンは今後法的な問題で新製品が出ることはなく、中国あたりで金儲けを企む集団が手を替え品を替えクローンを出しては消えることがある程度かもしれません。
そして、一番期待しているのはマジコンを使わないDSiハックです。世界中でどうも密かにプロジェクトが進んでいるようなので2010年一番の期待です。
[追伸]
読者の皆さんが一番印象に残っているゲームニュースはなんですか?よろしければコメントをお寄せください。
それでは良いお年を。