Mig Switchチームが発売を予定しているNintendo Switch向けFlashcartのMig Switch公式サイトでMig Switch firmware for Cart AND Dumper Version 1.0.8をリリースしていました。
ファームウェアはMig Switch自体とゲームカートリッジをダンプするMig Dumperのアップデートになります。レビュアーにサンプルが届くのに合わせて公開したようです。
当然サンプルを入手したレビュアーはSNSを活用してMig Switchのレビューを投稿します。レビューと言っても事実上サンプルばらまくだけで勝手に興味を持つカスタマー予備軍に向けて広告を出してくれる便利なレビュアー活用術です。
以下はTaki Udon氏とRomainJ氏2人のレビューです。
It won't be practical for a large library of games on the card, but MIG Switch can cycle through game dumps on the SD by reinserting it quickly.
Excuse the camera shake and car noises, I'm sitting in the back of a taxi. pic.twitter.com/AkoztTay27
— Taki Udon (@TakiUdon_) January 17, 2024
SDカードのゲームダンプデータはMig Switchを出し入れする毎に一つだけ表示される仕組みです
J'ai reçu mon sample de #MigSwitch !
Test à venir. pic.twitter.com/SqxsAVgkx4— RomainJ.com (@RomainJ_) January 17, 2024
入手したMig Switchサンプルの写真です。内部基板の写真もあります。
この写真が後ほど物議を醸すことになります。それについては後ほど。
Dump en cours… pic.twitter.com/r0EI8tXoJ7
— RomainJ.com (@RomainJ_) January 17, 2024
ゲームをダンプする様子だそうです。ちゃんとダンプしたバックアップですという言い訳かな？
Petit test vite fait, sur une V1, sans atmosphère. pic.twitter.com/Fduf9mRhny
— RomainJ.com (@RomainJ_) January 17, 2024
Switchはノーマルの初期モデルです。ファームウェアは17.0.1です。
Première mise a jour du #MigSwitch disponible ! https://t.co/KqnPsYpHTh pic.twitter.com/frLzyHCUpz
— RomainJ.com (@RomainJ_) January 17, 2024
カードを挿入した時のLEDの動作の様子です。
ちょっと順番が前後しましたが、Mig Switch公式サイトにあるMig SwitchのflashcartファームウェアとMig DumperファームウェアのアップデートMig Switch firmware for Cart AND Dumper Version 1.0.8を使ったアップデート方法も公開されました。
ダウンロードすると1.0.8.zipというファイルになりますが、解凍するとupdate.s2という1つのファイルしか出てきません。どうも同じファイルでMig SwitchとMig Dumperをアップデートする仕組みのようです。
【Mig Switchファームウェアアップデート方法】
1. update.s2というファイルをMig Switchで使うmicroSDカードのルートへコピーする
2. microSDカードをMig Switchの背面へ挿入する
3. Mig SwitchをSwitchまたはMig Dumperに挿入し通電する
4. Mig SwitchのLEDが短時間青く光る。アップデートが終了するとLEDの点滅が終了し、青点灯に変わる
5. Mig Switchを取り外した後、通常通り使用できる
【Mig Dumperファームウェアアップデート方法】
1. Mig DumperをUSBでPCに接続する
2. Systemというフォルダがあるマスストレージデバイスとして認識される
3. ダウンロードしたupdate.s2というファイルをMig DumperのSystemへドラッグアンドドロップする。既にあるupdate.s2を上書きすることになる。
4. コピーが完了したらMig Dumperを取り外しするとアップデートが有効になる
update.s2ファイルをバイナリエディタで開いてみましたが、当然暗号化されていました。何も分かりません。わずか82KBのファイルです。
Nope, lol. The update binaries are, unsurprisingly, encrypted so it will require dumping whatever is running on the actual chips (which are very much likely a low cost FPGA to emulate the gamecard LSI and a MCU for general management stuff).
— Mike Heskin (@hexkyz) January 19, 2024
驚く話でもないですが、アップデートのバイナリは暗号化されているの実際のチップで動いているものをダンプしないとダメですね。(ゲームカードLSIをエミュレートする低価格FPGAと一般的な管理をするためのMCUっぽいです)
さて、先ほどの物議を醸した写真についてです。何が問題かというと、使用しているチップの表面が削られていてどこのどういうチップなのか判別が付かないように加工してあったことです。
先のhexkyz氏のコメントのように、チップのダンプをする必要が出てきましたが、チップの種類がわからないように加工してあったことになります。
最初にXで動画を投稿したTaki Udon氏がYouTubeにも動画を投稿しています。
Taki Udon氏とRomainJ氏2人のMig Switchサンプルの両方ともチップの表面が削られていたことになります。しかも削り方が同じではないので手で削った可能性が高いです。
— Taki Udon (@TakiUdon_) January 20, 2024
Mig SwitchチームがMig Switchを解析されることを予想してサンプルのチップを加工したこのでしょう。
ただ、手動スクラッチのせいか削り忘れという抜けもあったようです。
Received my MIG Switch flashcard today.. and they forgot to scratch up the IC's! #migswitch pic.twitter.com/k59XNjTCLF
— DevDude (@DevDude1993) January 19, 2024
ラズパイですね。
ちょっとググってみましたが、tinyVision.aiが販売するRaspberryPi PICO RP2040とLattice ICE40 Ultra Plus 5K FPGAを組み合わせたpico-iceとチップが同じようです。
Mig Switchの中身はRaspberryPiベースです。解析できればクローン作れるのではないでしょうか。
[追記]
ラズパイはフェイクだったようです。なんと迷惑な。ICE40UP5KとESP32S2でほぼ確だそうです。
https://twitter.com/natalie_thenerd/status/1749118228302106741