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PS VR2 早速解析スタート

先日2月22日にPlayStation 5用バーチャルリアリティシステム「PlayStation VR2」が発売されました。PS VR2はヘッドセットはPCでは全く認識せず、コントローラーは認識はしたものの標準のHIDコントローラーとしてしか認識できなかったことがわかっています。ソニーが公式にPC対応しない限りPS VR2はPS5専用で、USB経由でやりとりされる信号が暗号化されている可能性があるためPCで利用できるようになる可能性は少ないと言われています。

でいないと言われると喜んでそこに自主的に飛び込んで行く人達は必ずいます。PS5シーンで著名な開発者であるnotzecoxao氏がいくつかPS VR2解析についてのツイートをしていますので追いかけてみました。

PS VR2をWindowsに接続したときのスクリーンショットだと思われます。PS VR2は「Billboard Device」として認識されています。

USB Type-CにはPD充電や映像出力などUSB接続でUSB以外の信号を伝送できるようにするAlternate Modeというものがありますが、デバイスがAlternate modeに対応していない場合にUSB Billboardへアクセスし、Billboard Deviceとして表示されます。つまりPS VR2はWindowsではVRヘッドセットとしては、当たり前ですが認識されないということになります。Windowsで汎用VRヘッドセットとして使用するためには、ソニーが公式にサポートするか有志が解析(解析にはハッキングが必須)してドライバーを作成するかのどちらかになります。シーンとしては当然後者を選びますよね。

SieUSBなどのLinuxのソースコードからLinux USBドライバーを登録すればPS VR2にアクセスできる、としています。SieUSBの詳細が不明ですが、SIEと付いているのでソニーデバイスのUSBドライバーです。LinuxであればPS VR2にアクセスする手段がある、という意味でしょう。

ここでnotzecoxao氏はkern_module_psvr2_01_10というソースコードを配布しました。PS VR2のカーネルモジュールという名称になっていますが、これを利用してPS VR2にLinuxからアクセスできるようになるようです。

その結果、PS VR2がMediaTek製のチップを使っていることがわかったそうです。
これについては、実はMediaTek自身が2022年11月にPS VR2のSoCとして採用されることを公表しています。

ソニーはMediaTek 3612-a0というチップをPS VR2、Dualsense、Media Remoteという3つのデバイスで使用していることになります。このチップに脆弱性があれば中身をダンプすることができ、解析することでセキュリティを無効化できるようです。PS VR2の話に限ればドライバーを作成することも不可能ではなくなります。ソニーにとってはかなりの痛手です。

ここでnotzecoxao氏は動画を公開しました。今回のPS VR2調査についての動画です。この中にPS VR2のファームウェアはLinuxカーネルを利用していることを突き止めています。

PS VR2はLinuxから解析する方向性が決まりましたね。

解析の結果、PS VR2のコードネームは「EPCOT」だったことがわかったそうです。

PS VR2はまだ発売されたばかりでハッキングは手つかずです。ただ、PS VR2をPCで使いたいという要望はPS5シーンだけでなく一般ゲームシーンにもありますので、ハッキングに取り組みたいと考える開発者は多いはずです。今後の展開に期待しましょう。

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