TorrentFreakが、Team Xecuterが海賊行為で違法に利益を得ていたとして逮捕・起訴された事件について主犯格扱いされたGary Bowser(GaryOPA)受刑者が早期釈放を求めていると伝えていました。
2020年秋、Team Xecuterのメンバーが海賊行為で違法に利益を得ていた容疑で逮捕・起訴されました。あれから既に2年4ヶ月が経過しています。
主にウェブでの広報活動を担いTeam Xecuterの顔となっていたGary Bowser受刑者に昨年懲役40ヶ月の判決が下され、刑は確定しGary Bowser受刑者は収監されました。現在Gary Bowser受刑者はアメリカのシアトルにある拘置所に収監されています。
Gary Bowser受刑者は判決前から収監されていたため、その期間を含めると出所予定日は2023年7月31日、つまり今年の7月末になります。
あと半年弱後には出所できることになりますが、Gary Bowser受刑者はETC(Earned Time Credits)という、教育プログラムや生産的な活動に参加する囚人に付与されるクレジットを刑期に加算することができるというアメリカの制度の適用を求めてシアトルの連邦裁判所に早期釈放の請願書を提出しました。請願書は現在審議中ですが、認められれば2023年3月18日にも釈放される可能性があります。
Gary Bowser受刑者と電話で面会したというYouTuberのNickMoses05氏がGary Bowser受刑者の現状を伝えてくれました。
その電話のやりとりで、Gary Bowser受刑者が置かれている現状が見えてきました。
仮に早期釈放が実現したとしても、Gary Bowser受刑者にはかなり困難な生活が待ち受けています。
Gary Bowser受刑者の生活基盤はドミニカ共和国にあり、アメリカへ移送され逮捕・収監されています。もし釈放されても「カナダとの国境に近いシアトルのどこかまで車で連れて行かれて降ろされるだけ」。更にGary Bowser受刑者の所有物は刑務所から支給された紙製の薄い緑の囚人服だけなのです。
身寄りもいない外国で身体一つで放り出される可能性濃厚なGary Bowser受刑者。
両親は既に他界しているGary Bowser受刑者には身寄りもなく、アメリカには支援者もいないためシアトルで放り出されるとやれることは何千キロも離れているカナダのトロントの友人のところまで歩いていくしかありません。本来ならドミニカ共和国へ戻りたいGary Bowser受刑者ですが、すぐに戻る手段も費用もありません。
Gary Bowser受刑者は左脚が腫れており、治療が必要だそうです。まずはカナダの友人を頼り、脚の治療を行いたいとしています。
今後任天堂への損害賠償も行わなければならず、彼の行く末に明るい未来はないように思えます。
ちなみに、他のTeam Xecuterの逮捕状が出されていたメンバーのMax Louarn容疑者と Yuanning Chen容疑者ですが、本当の主犯であるMax Louarn容疑者はFBIの捜査の手から逃れてフランスに何ごともなかったかのように生活しており、Yuanning Chen容疑者に至っては今も逃亡中です。
Team Xecuterの海賊行為に対する法的なメッセージを発するために、一番知名度が高かったが故にターゲットとされ逮捕・起訴・収監され損害賠償まで負うことになったGary Bowser受刑者。実働部隊だったとはいえ、現状は彼だけがすべての責任を負わされてしまっています。自業自得とは言え、一人で全責任を負わされた形で刑期を全うした最後にその仕打ちはちょっとだけ同情します。