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Nintendo Switch(有機ELモデル)でMODチップが動作 Hekate起動確認

GBATempで、発売されたばかりのNintendo Switch(有機ELモデル)にMODチップを取り付けたところHekateが起動したことを伝えていました。

2021年10月8日に発売されたNintendo Switch(有機ELモデル:通称OLED Switch)はバッテリー持続時間を伸ばしたモデル同様、SoCはTegra X1 “Mariko”のままです。となるとMariko用のMODチップ SX Coreは動くのではないかと考える人柱がいてもおかしくありません。

そんな勇気ある人柱さんが羊羹爸爸(ようかんパパ)氏です。

OLED SwitchにMODチップインストール Hekate起動

羊羹爸爸氏(YouTuberだと思います)はヨドバシカメラの抽選販売で当たったっぽい有機ELモデルを入手しました。

そして早速分解。

なんと、MODチップをインストールしてブートローダーHekateが起動することを確認しました。

買ったばかりのSwitchを壊すかもしれない覚悟でMODチップをインストールした人柱精神には感心します。

SwitchのMODチップと言えばTeam XecuterのMODチップSX Coreですが、SX Coreは任天堂の法的措置により市場から排除されTeam Xecuterのメンバーも逮捕されていますので基本的には入手不可です。その代わりにTeam XecuterのMODチップSX CoreのクローンであるHWFLYが発売されているので、羊羹爸爸氏はこのクローンMODチップHWFLYを取り付けたようです。

ビデオでは、HWFLYを取り付けたOLED SwitchでHekateを起動させています。しかし残念ながらタッチパネル操作が効きません。中国語でしゃべっているので見た目でしか分かりませんが、ボタン操作も効いてないようです。

Hekateが起動する時点でハックができていることになりますからHekateとAtmosphereが対応すればOLED SwitchでHomebrew起動も可能になる可能性が出てきたと言えます。

実はこの事態は想定できていた

時系列的には、この話を耳にしたSciresM氏がOLED SwitchでAtmosphereを実行しないよう呼びかけました。

注意 — もしできると分かったとしても今はOLED SwitchでAtmosphereを実行しないで下さい。

バッテリーの設定が実装されていないのでAtmosphere起動時に不適合な設定になってしまいます。

OLEDモデルでこんなにすぐAtmosphereを実行する人がいるとは思っていなかったのでまだ実装していないのです。

上手くいくかどうかこれから調べてみますが、Aula(有機ELモデルのコードネーム)でコードを実行する機能がない場合、私では難しいかもしれません。

Aula(有機ELモデル)については、上記ツイートの数時間後にSciresM氏がコミットしたAtmosphereのコードの中に、次のような記載がありました。

boot: probably should have done this a few months ago huh
数ヶ月前にやっておくべきだった事項

今のAtmosphereには有機ELモデルで実行されるAula用のバッテリー設定が実装されておらず、実装するまではハードウェア的によろしくない状態であることが書かれていました。今年の5月1日時点でSwitchの12.0.0にAulaのみ影響するバッテリーの制限ルールが追加されたことは判明していましたが、当時はAulaが未発売どころか未発表だったため優先度は低いと判断し作業を先送りしていました。

実際Aulaが発売され、早速Atmosphereを起動させようとしたユーザーが現れてしまい、その情報が知れ渡ってしまったことから今後のAtmosphereの改良事項としてAulaモデル(有機ELモデル)への対応を一番に挙げています。

Atmosphereは次のアップデートバージョンとして昨日1.2.0がリザーブされました。次回のリリースはAtmosphere 1.2.0になりますが、近日中にAtmosphere 1.2.0がリリースされるとするとAulaサポートはAtmosphere 1.2.0では実装されない可能性が高そうです。

なぜ脆弱性を残した新型Switchが発売されたのか

そもそも発売されたばかりのNintendo Switch(有機ELモデル)でなぜMarikoのハードウェアの脆弱性が放置されMODチップが有効な状態で発売されたのかが個人的には大きな疑問です。

SciresM氏も同じことを言っています。

誰かがトライするだろうとは思っていましたが、同時に任天堂はMODチップが機能しないようbootromに対策をしてくると思っていました。

任天堂らしからぬ自虐行為のようにしか見えません。なぜこのようなことになったのかの真相は任天堂にしか分かりませんが、今まで起こったことを頭の中で並べていくと、辻褄が合うのはこのストーリーしかないのではないかという話が浮かびました。

「Nintendo SwitchのマイナーチェンジモデルはSoC変更して4K対応にしよう」
      ↓
_人人人人人人人人人人人人人_
> コロナ!半導体不足!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
      ↓
「ぬぬぬ。ハードウェア変更は納期読めないだと…」
      ↓
営業「2021年の年末商戦期に投入を優先すべき」
      ↓
「障害を排除せよ!Team XecuterとSX Coreを葬り去れ!」
      ↓
準備万端!これならMarikoさまも大手を振ってご活躍できそうだ。
      ↓
_人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> Marikoさん まんま再登板!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
      ↓
MODチップうごくやん…orz

SX CoreクローンのMODチップHWFLYについてですが、簡単にクローンができるならもっと類似製品が乱立してもいいはずのところが実際にはそうはなっていません。任天堂の法的措置および当局による逮捕もありえるためSwitchのMODチップ発売に手を出すこと自体がリスクです。
そのためHWFLYはTeam Xecuterの残党(SX OSは開発できないハード開発担当者)が看板を掛け替えて関わっているか、Team Xecuterから生産委託を受けていた工場の関係者の暴走のどちらかではないかと予想しています。

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