GABTempで、Acid_Snake氏がPS VitaのePSP向けカスタムファームウェアARK(eCFW ARK)をPSPに移植したARK-4をリリースしていました。
まず、eCFW ARKとは何ぞやというところから説明しないと行けないくらい古い話になります。
ARKはPSPのカスタムファームウェアであるPRO CFWをPS VitaのePSP(PSPエミュレータ)で動作するよう移植したものです。PRO CFWのソースコードはAcid_Snake氏とqwikrazor87氏に託され、そしてePSPで動作するように改良されeCFW ARKとして公開されました。最終的にはARK-3までリリースされていたはずです。
今回Acid_Snake氏は、eCFW ARKを逆にPSPへの移植を試みました。ARKは改良され続けていたものの、ベースとなったPRO CFW自体は更新されていなかったため、形としては最新版のPSPカスタムファムウェアということになります。ARK-4自体はeCFWとしてVitaでも動作するようですので、実験版という扱いですがePSP/PSPハイブリッドCFWとなります。
ARK-4の機能
– ISOファイルおよびCSO(ISOファイルの圧縮版)をInfernoドライバーを使って読み込み(M33ドライバーは全く更新されていないのでInfernoドライバー専用化)
– Homebrewの読み込み
– PS1ゲームの読み込み
– プラグインの読み込み
– PSPではVSHにパッチをしてXMBからダイレクトでゲーム(ISO/ Homebrew/ PS1)を起動
– VitaではgMenu、ONEmenu、vMenuなど好みのメニューランチャーをインストール可能。XMBを模したarkMenuを開発(現状動作不安定)。Vita対応についてはまだテストができていない。
– CFWとしては容量小規模。PSPのflash0へのインストールは最低限でbrickリスクなし。
– 読みやすく構造化されたソースコード(オープンソース)
– PS VitaでのPSPのセーブデータexploitおよびPSX exploitのレガシーサポート(TN-Xパッチ含む)。目的は実用性ではなく過去資産保護目的。
ARK-4の問題点
– PSP-1000でしか動作しない(テストができていないため。テストが完了するまではPSP-1000以外では使わないこと。Vitaも動くはずだが未テスト)
– パーマネントパッチは(現時点では)ない
– VSH Menuやリカバリーメニューがないが、設定するものがないのでVSH menuは意味がなく、リカバリーメニューも元がeCFWなので意味がない。CFWが動かないならリカバリーメニューも動かなくなる)
– バグがまだ数多く残っている。一部ISOファイルが起動できないことは確認できている。
ARK-4の使い方
1) GBATempにあるリンクからダウンロードし、解凍して出てくるPSPフォルダをメモリースティックのルートにコピーする(実際にはARK_LiveフォルダをGAMEフォルダにコピー[ms0:/PSP/GAME/ARK_Live/となる]する)
2) XMBでARK Loaderを起動する。最初の起動時にFLASH0.ARKをflash0に書き込むが、最初の一回目だけでありリスクもない。書き込みが終わればARK_LiveフォルダのFLASH0.ARKは削除される。最初の起動時だけなのでARK起動の度にインストールされるわけではない。何らかの理由で再度書き込みする必要がある場合はARK_LiveフォルダにFLASH0.ARKを戻してARK Loaderを起動すればよい。
3) FLASH0.ARKがインストールされるとXMBに戻って完了。
Baryon Sweeperの時も感じましたが、PSPだと手元にない方も多いでしょうし今更感すら感じますが、逆に言うと古いゲーム機は売却したり廃棄したりせず残しておかないと将来楽しめないのだと強く感じました。PSPは名機ですしね。