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PSP-3000でもパンドラバッテリーが使える!Baryon Sweeper R1 by khubik

pspx.ruで、khubik氏がパンドラバッテリーが機能しなかったPSP-3000(TA-090基板)をサポートしたJigKickサービスバッテリーエミュレーターBaryon Sweeper R1をリリースしていました。

khubik氏はpspx.ruでロシア語で記事を公表しているのでちょいと面倒な私としては、Baryon Sweeper R1の開発に関わったzecoxao氏が英語で書いてくれたPSX-Placeの情報をベースにお伝えします。

かつてPSPには「パンドラバッテリー」という魔法のようなものが存在しました。パンドラバッテリーはJigKickバッテリーとも呼ばれ、メモリースティックを改造したMMS(マジックメモリースティック)と共に利用することでPSPのサービスモードと呼ばれる隠しモードでPSPを起動させ、メモリースティックに配置したファイルを起動させることでPSPのFlashメモリーを自由に書き換えてしまうことができるシステムです。brick(通常の起動プロセスでは起動しなくなってしまった故障状態)したPSPの復旧も容易でした。

元々はソニー内部でサービスのために用意されていた仕組みをシーンに利用された形となったため、当然ながらソニーは対策に乗り出し、PSP-3000(と一部のPSP-2000)ではパンドラバッテリーが使えなくなってしまいました。ただ、ソニー側でのサービスサポートのための仕組み自体をなくしてしまうはずはなく、それを復活させる方法の調査が細々と行われてきましたが、実現することなく今に至っています。その方法が今回Baryon Sweeperとして公開されました。khubik氏を始め、多くの開発者(zecoxao氏だけでなくM4j0r氏、Wildcard氏、Proxima氏など多くの開発者のクレジットがpspx.ruに掲載されています)が関わってきました。

ただし、Baryon SweeperはパンドラバッテリーシステムのようにJigKickバッテリーやMMS(マジックメモリースティック)の作成が容易で誰でも手が出せるようなものではありません。パンドラバッテリーをエミュレートするために、マイクロチップとUSB-TTLコンバーターまたはArduinoというマイコンボードを使う必要があるようです。エミュレートはWindows PC のアプリで行います。


Baryon Sweeperに必要なハードウェアの作成には普通の人は入手方法すら知らないであろう製品をいくつか用意する必要があります。PSX-PlaceではUSB-TTLコンバーターを作成する方法が解説されています。一応お伝えしますが、ハンダ付けをはじめとした電子工作系になります。個人的には今の段階で試してみようとは正直思いませんでした。

例えばハードウェアで必要なものは以下。
・マイクロチップK561LA7(CD7400またはCD4011)。
多分こんなやつ↓

・USB-TTLコンバーター
USBをシリアルポートとして認識させ、基板上にあるUART端子と通信するために使うコンバーター。

アマゾンで売ってる、多分こんなやつ↓

マイクロチップとUSB-TTLコンバーターを接続する回路図が公開されています。この通りに製作するだけ、ではありますが電子工作に明るくない方にはかなりハードルが高いと思います。

こうしてUARTアダプター付きUSB-TTLコンバータを作成します。

MMS(マジックメモリースティック)の作成については、pspx.ruにロシア語で解説されています。

元がロシア語なので、あまり内容が飲み込めていません。時間ができたら熟読して記事にしてみようかと思ってます。

ただ、ここまで書いてきて何ですが、分かりやすく説明することか非常に困難なレベルです。ここまでの内容で手軽に試せるものではないことは伝わったと思います。

今は時間もないのて今日はここまでのざっくり概要程度とさせていただきますが、ハードウェアを自作できればJigkickバッテリーをエミュレートすることでパンドラバッテリーシステムと同じことが対策基板のPSPで実現できる方法が開発されたということです。

多分誰かが製品としてクラウドファンディングでカネ集めて作るような気がします。
なお、タイトルにはPSP-3000でパンドラバッテリーが使える!と書きましたが、正確に言うとパンドラバッテリーそのもの自体がそのまま使えるわけではありません。分かりやすくキャッチーに脚色したタイトルになっておりますのでご注意ください。

[追記]
Baryon Sweeperのクレジットに名前が挙げられているYoti氏が、PSP-3000(TA-090基板)をbrickから復旧させる動画を公開しています。PCとチープなハードウェアデバイスさえあればできるとコメントされていますが、電子工作が苦ではないならお手軽にできると表現してもいいとは思います。

[追記2]
Yoti氏が、自作が必要なハードウェア部分(USB-TTLコンバーター)をよりわかりやすく解説してくれました。

パーツさえ揃えば作れそうな気もしますが、電圧変換するかバッテリー改造するかの電源供給もあるし、興味本位で今更ジャンクPSP-3000探してきて試そうという気が正直起きません。正常動作しているPSP-3000で試すのもちょっと、ねえ。

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