GitHubで、SciresM氏がFusée Gelée(NVIDIA Tegraプロセッサの脆弱性を利用し起動時に任意のコードを実行するcoldboot exploit)を利用して起動することができるNintendo SwitchのカスタムファームウェアAtmosphère 0.16.0リリースしていました。
Happy June 15th! Atmosphere 0.16.0 has pre-released: https://t.co/Ey7X2FDmnU
Full support for 11.0.0, and a huge changelog besides that.
Note: 0.16.0 is currently in pre-release, to allow time for bugfixes.
I hope you all enjoy! :)
— Michael (@SciresM) December 2, 2020
今回の変更内容は主にシステムバージョン11.0.0への対応です。Atmosphereとしての正式リリースではなく「プレリリース」となっており、今回のリリースでのバグ報告等のフィードバックを受けて改良していくそうです。11.0.0は内部的に大きく変わったので、速やかに対応するための「プレリリース」なのでしょう。
そのため変更内容は多岐にわたりますが目立った機能追加等はありません。大まかには変更点は以下です。
- 11.0.0のサポート(exosphèreは公式のセキュアモニターの仕様を反映、mesosphèreもカーネルの仕様を反映など)
- bootシステムモジュールを8.0.0で導入されたドライバーの変更を反映
- hblのアドレス空間幅構成サポート
- Marikoハード向けのコンポーネント追加(ただしまだAtmosphereがMariko Switchで動くところには至っていない)
Switchのファームウェア解析が相当早くできるようになってきたので、正式版ではないとは、言えわずか数日以内に新しいファームウェアに対応したAtmosphereが公開できるようになってきましたね。
[追記]
バージョンはそのままAtmosphère 0.16.0 (pre-release)で、プレリリース版の名具を修正したAtmosphère 0.16.0 (pre-release)が公開されました。バイナリ版は0.16.0に統合されたようですが、ソースコードは別でAtmosphère 0.16.0-p2として公開されています。
The Atmosphere 0.16.0 pre-release build was updated to fix an issue that caused emummc to boot very slowly, and to fully update erpt for 11.0.0's changes.
— Michael (@SciresM) December 3, 2020
emuMMCの起動に時間がかかっていた問題が修正されています。