ツイッターで、Al Azif氏がPS4向けのペイロードを6.72向けに先行して移植したことを発表していました。
TheFloW氏がPS4の7.02以下で有効なカーネルexploitを発表し、エントリーポイントとして利用できる6.72のWebkit exploitが存在するため理論上は6.72のPS4はハック(一般的にはJailbreakと読んだ方がイメージがわきやすいかもしれません)可能であることは事実です。しかしWebkit exploitとカーネルexploitのすべてが連結される状態でないと実用的なものとはならないためJailbreakとは言えません。
現在PS4シーンでは既に材料がすべて揃っている6.72のJailbreakをまず実現しようという動きが出ています。いままでのJailbreakは5.05でしたので、それだけでも大きな進展です。
そんな動きの中で、6.72のJailbreakが完成した段階ですぐに使える実用的なツールを先に用意しようとしたのがAl Azif氏です。
Majority of old payloads are ported for 6.72 along with Mira already being ported to 6.72 this should cover most use cases besides Linux. So when the exploit is implemented there should be no down time https://t.co/KTbeg7M3uV
— Al Azif (@_AlAzif) July 10, 2020
古いペイロードのほとんどが6.72へ移植され、(PS4向けのHomebrewツール集である)Mira Projectも6.72へ移植されました。Linux以外のほとんどのケースで使えるようになりました。exploitが実装されても待ちは生じません。
ペイロードはps4 payload repo v1.0.2としてGitHubにて公開されています。
6.72への移植が完了したペイロードは以下です。
- App2USB.bin
- Backup.bin
- Disable-Updates.bin
- Dumper.bin
- Enable-Browser.bin
- Enable-Updates.bin
- Fan-threshold.bin
- FTP.bin
- History-Blocker.bin
- Kernel-Clock.bin
- Kernel-Dumper.bin
- Restore.bin
- RIF-Renamer.bin
マウントする場所を指定し、ゲームをexFATフォーマットの外付けUSBドライブへ移動させることでストレージ容量を空けるためのペイロード
ゲームのセーブデータやデータベースのバックアップを作成するペイロード
ファームウェアの更新をブロックするペイロード
ゲームディスクやダウンロード版ゲームをダンプするペイロード
PS4のウェブブラウザを有効にするペイロード
ファームウェアの更新を有効にするペイロード
ファンの回転速度を制御するペイロード
FTPサーバーを有効にするペイロード
PS4のウェブブラウザで前回最後に開いていたページを起動時に自動で読み込む機能を、ペイロードを読み込む度に有効/無効化するペイロード
内部クロックを設定するペイロード
PS4/PS4 ProのカーネルをUSBデバイスにダンプするペイロード
データベースをリストアするペイロード
インストール済みゲームのライセンスをFAKEからFREEへ変更するペイロード
PS4の5.05でできていたことが6.72でもできるようになるまで、もう少しだと思います。