Team Xecuterが、Fusée Geléeと同じNVIDIA Tegraの脆弱性を利用した初期型Nintendo Switchや、SX Core/SX Liteを装着した対策版SiwtchおよびSwitch Liteで使用するカスタムファームウェアSX OS v3.0.0 BETAをリリースしていました。(hiroroさん情報ありがとね)
今回は正式リリース前に流出していたSX OSの正式版となります。インストールマニュアルも公開され、見た目発売を待つばかりになっているように見えます。
SX OS v3.0.0はバッテリー持続時間が長くなった新型Switch向けのMODチップSX Coreと、Switch Lite向けのMODチップSX Liteで動作させるためにアップデートされたカスタムファームウェアですが、SX Core/SX Lite専用ではなく今までリリースされてきたSX OSの延長ですので初期型Switchでも使用できます。
Team XecuterがSX Core/SX Liteのサンプルをレビュアーに配布してのテストフェーズは完了し、テストの結果のフェードバックを受けて完成させたものです。
ただ、満を持してのリリースかと思いきやそうではないようです。
正式リリース前にSX OS v3.0.0が流出してしまったことを受けてだと思われますが
「一部の方が秘密保持契約に同意していただけませんでしたので、本日SX OS v3.0.0 BETAを一般公開します」
としていることから、既に世に出てしまっている事実を追認する形で正式にリリースすることにしたようです。
既に不具合を修正したSX OS v3.0.1もレビュアー向けには公開されているらしい情報もある中での一般公開バージョンが、流出したものと同じSX OS v3.0.0となっていることからも流出の事実をやむなくなかったことと同じ状態にするための一般公開だったことがうかがえます。更には「Team Xecuterから正規に公開されたSX OSのビルド以外を使用しないようにしてください」と、お願いベースながら流出バージョンの使用非推奨を掲げています。全く同一のものであれば事実上大きな問題にはなりませんが、流出バージョンは誰かが悪意を持って何かを仕込んで二次配布したとしても不思議ではありません。
SX OS v3.0.0 BETAの変更内容の概要は以下です。
- Mariko基板とSwitch Liteのサポート
既存の全モデルに対応したことになります。 - SX Core/SX Liteを使用しての起動をサポート
SX CoreとSX Liteは近く出荷予定のため、到着次第インストールして使用可能です。
SX Core/SX LiteにはSX OSのフリーライセンスが付属しているので別途SX OSのライセンスキーを入手する必要はなく、ウェブサイトまたはSX OSメニューよりアクティベートするだけで使用できるようになります。 - 大容量NANDのシステムをサポート
Switchを改造してより容量の大きなNANDストレージを取り付けるような改造を施してもSX OSが起動可能です(今までは起動時にハングアップしていた)。 - 2162-0002エラーでゲームがクラッシュする不具合の修正
SX OS 2.9.5で実はデグレードしていた部分の影響でエラーコード2162-0002が出てゲームがクラッシュしてしまう不具合が発生していましたが、その不具合が解消されました。 - チートファインダー(チートサーチ機能)でのメインメモリアドレス表示の不具合修正
SX OSは今までのバージョンの流れを受け継いでいるだけですが、NANDの魔改造なんで普通はしないので基本的にはSX Core/SX Liteユーザーではない初期型Siwtchのユーザーに大きなメリットがあるわけではなさそうなアップデートです。
アメリカで任天堂に間接的に訴えられたTeam Xecuterは、現時点では何事もなかったかのように今まで通り振る舞っています。任天堂がこのままSX Core/SX Lite発売に手をこまねいて見ているだけとは思えません。販売代理店がSX Core/SX Liteを予約ユーザー向けに出荷すると言われている6月中旬までにもう一波乱ある可能性もあります。私が予想しているのは任天堂がTeam Xecuterを駆逐するエンディングです。