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違法コピーを配っている訳ではなかった 事実上「1/3に値下げ」した有料サービス StargateNX

Maxconsoleが、Nintendo Switchで任天堂にBANされていてもゲームやアップデート、ダウンロードコンテンツの入手が可能なStargateNXのレビュー記事を公開したので、その内容をベースにStargateNXについて考察してみます。


実はStargateNXのレビューは先週公開されたものです。時間がなくて記事にするのが遅れてしまいました。今更ですが、情報としてお伝えします。

StargateNXチームが開発したStargateNXを使うことで、通常はSwitchを改造しているとできなくなってしまうはずのゲームやアップデート、ダウンロードコンテンツのインターネットを介した入手が可能になるというサービスです。詳細についてはStargateNXの過去記事をご覧下さい。

StargateNXの動作には条件があって、SX Installer v1.4以降が必須、かつSX OSのステルスモード推奨となっています。ステルスモードについては単なる推奨ということですので必須ではないはずですが、使わないとBANされるリスクを増やすだけになります。

StargateNXはBANリスクゼロをうたっていますが、SX OSのステルスモードを使ったとしても100%BANされない安全性など絶対存在しないので、この有料サービスにコストを払ってもBANされてしまう可能性は常に考えておく必要があります。

StargateNXは最初、違法コピーを置いたサーバーへ有料でアクセスさせるタチの悪いサービスのようにも見えましたが、前回の記事で任天堂のサーバーへステルスアクセスできるようにするサービスかもしれないと書きました。StargateNXが何モノかは使ってみた人がいれば簡単に分かります。結構な高額を定期的に払うことになるよく分からないサービスだからこそ、詳細を知りたいですよね。そういう意味でMaxconsoleのレビューは情報ソースとして重要なのです。

ということで、結論から言うとStargateNXは独自サーバーで違法コピー配布をしているわけではなく、任天堂のサーバーへフルアクセスできるようにする有料サービス、つまりそのまんまアクセスするとBANされてしまうような状態であってもStargateNXを介してアクセスすれば、きちんと任天堂のサーバーにダイレクトアクセスできるというサービスです。

レビューによると、StargateNXのメニュー項目は以下のような構成になっています。

Installed – 現在インストールされているゲームのアイコンリストを表示します。
New Games – 任天堂のサーバーにある全ゲームリストを表示します。選択するとSwitchにダウンロードできます。
Homebrew – 現在インストールされているHomebrewのアイコンリストを表示します。
Homebrew Store – ダウンロード可能なHomebrewのリストを表示します。
File Browser – StargateNXのCDN(コンテンツデリバリネットワーク)とポートを表示します。
Search – リージョン、言語、カテゴリ、レーティング、対応プレーヤー数ごとにタイトルを検索できます。
Queue – バックグランドダウンロードに対応しているため、現在ダウンロード中のものを表示するダウンロードキューを表示します。
Tickets – インストールされているソフトウェアのチケットのリストを表示します。チケットの削除も可能です。
Dump Title Keys – インストールされているソフトウェアのタイトルキーをダンプすることができます。
Console – StargateNXのステータスを表示します。
Options – SX Installer GUIのオプションリストを表示します。

自分で購入したものなど正規にダウンロードしたゲームのアップデータやダウンロードコンテンツをSwitch改造後にBANされていても入手することが可能になるのは分かりますが、新規ゲームまでダウンロードできてしまうみたいですね。サーバーに置いてあるものをStargateNXは勝手に取ってこれるようにしてしまっているわけです。

ダウンロードしたものをインストールまでできるメニューが存在しているのでおそらくすべて起動まで普通にできてしまうのではないかと思います。レビューでは無料でダウンロードできた有料コンテンツが使えるよ、といったブラックなコメントは見当たりません。さらっとインストールできるよ、試したものは動作したよという事実しか書かれていないのです。事実上違法コピー起動と同じことになってしまうこれらの表現をレビュー記事ではあえて避けているのではないかと思います。

StargateNXがどういう仕組みなのかは明らかになっていませんが、可能性の一つとして3DS向けに存在したeショップクローンアプリケーションのfreeShopの存在を思い出しました。3DS 11.8アップデートで認証方式を変更したためfreeShopを介したCDNからのコンテンツダウンロードができなくなったのですが、StargateNXでの同じように偽チケットを使ってCDNからコンテンツをダウンロードしているのだとするといずれ使えなくなってしまう可能性は否定できません。

そもそも公式ネットワークを通じて公式有料コンテンツを無料でダウンロードできてしまう時点で著作権的にはアウトですから、違法コピー配布と方法は違えど結果は同じと言うことになります。これを有料サービスとしてユーザーから金を巻き上げるビジネスが長く継続されるはずがありません。任天堂に対策され、かつ法的措置が下される可能性濃厚と考えるのが妥当なところでしょう。

SX OS自体も有料ですが、事実上Team XecuterのSX OSとSX Installerが必須になる商品を、StargateNXチームという別のチームが開発したことにも私は違和感を感じます。法的にブラックなものは別チームが開発したことにして、万が一の際Team Xecuterには影響が及ばないようにしたのではないかと勘ぐってしまいます。

なお、ユーザーからのフィードバックを受けての措置とは言っているものの、現在30日間で24.95ドルから90日間で24.95ドルへと事実上1/3の値下げが発表されています。そもそも最初がぼったくりですが、月額換算で900円程度にはなりました。ただし、キャンペーンのつもりかもしれないので安易に飛びつかない方がよろしいかと思います。

ちなみにStargateNXはDNSサーバーを介すと上手く動作しないようです。GBATempの情報を流し読みしてみたところ、StargateNX自体にも何らかのライセンス認証がかけられているらしく、誰かが使ったStargateNXのコピーを使っても使えないようになっているそうです。

※2月28日朝の時点でStargateNX公式サイトはメンテナンス中と表示されアクセスできなくなっています。

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