された、それまで開発コードのNXと呼称されていた新型ゲーム機Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)の概要が明らかになってから10日あまり。その後も情報筋からのリーク情報だけが少しだけ出てきていますが、基本的には来年1月13日に東京ビッグサイトで開催される「Nintendo Switch プレゼンテーション 2017」まで公式発表は一切お預けとなっています。
あまりにも情報が少ないのですが、以前お伝えした情報以外の新情報を調べてまとめてみました。基本は海外メディアが持つソースからの情報となっています。
Eurogamerでは、複数の情報筋からの話として任天堂が未公表にしているNintendo Switchの画面についてサイズは6.2インチで720pに対応した、任天堂デバイスとしては初めての静電容量方式10点マルチタッチスクリーンになると伝えていました。
このブログでもスクリーンについては、開発機情報として「1280 x 720 6.2″ IPS LCDディスプレイ 静電容量式 10点マルチタッチスクリーン」とお伝えしましましたがその情報とも合致しています。
そもそもプロモーションムービーではタッチパネルを全くアピールしていなかったのですが、タッチパネルを採用しているのは間違いなさそうです。仮にGPSや各種センサーが付いていたらスマートフォン向けタイトルも動きそうな気もします。OSはオリジナルと言われていますがAndroidベースならそれも十分あり得ますね…ただしAndroidベースということはハッカーに是非ターゲットにしてくださいと公言しているみたいなものなので、それはあり得そうであり得ない話だと推測します。
スクリーンつながりですが、かつてはVR対応のため量産開始が遅れるという情報もありました。その情報自体、Switchが2017年3月に発売と公表された後のことですのでVR対応なのに発売日は延期されず生産だけ延期という辻褄の合わないものでした。
ご存知の通り、正式に発表されたSwitchの映像にはVRのかけらも存在しません。
この点についてはBloombergが任天堂社長の君島達巳氏への単独インタビューを行い、その中で君島氏がSwitchのVR対応について「将来VRに対応する可能性があるのかという質問であるならば、答えとしては絶対に対応しないとまでは言えない」と語り、SwitchのVR対応に含みを残す発言をしていたことを伝えています。
今年はまさにVR元年と言われていますが、コンテンツあってのVRである上にコンシューマー向けの本格的かつ安価なVRシステムはまだPlayStation VRしか存在しておらず、それもコンテンツ不足と言わざるを得ない状況ですから、任天堂としてはVRについては”様子見”なのではないかと思われます。それが先の君島氏の発言につながっていると考えるのが自然です。つまり、1月13日の「Nintendo Switch プレゼンテーション 2017」でもVR対応については言及されない可能性が高いでしょう。
そのほかのSwitchのディテールについてですが、IGNがYouTubeでSwitchのプロモーションムービーをフレーム単位で見て解説する動画を公開していました。英語ですが、これは見事です。
この動画を参考に、NXのあまり知られていない情報をお伝えしてみます。
脱着式コントローラーJoy-Conには左右ともショルダーボタンがあり、さらに背面側にアナログトリガーがあります。
ヘッドフォンジャックがタブレット形状モニターの上部に付いています。端子が3極になっているのでヘッドセットマイクにも対応していることがわかります。ヘッドセット端子と呼んだ方がいいかもしれません。
ゲームカードはタブレット形状モニターの上部、ヘッドセット端子の横についています。切り欠きのある蓋付きになっています。蓋にはGAMECARDと書かれているので、名称はゲームカードになります。
Joy-Conを一体化した時に、センター部分に4つのインジケーターがあるのは、4人同時プレイの時の何番目のコントローラーとして認識されているものかを示しているものと予想されます。したがって、動画で所々に出てくる同時プレイは最大4人までということになります。ちなみにこのセンター部分のパーツは外した後の置き場は実は特別用意されていないかもしれません。動画では無造作にテレビの前に置いてあるシーンが出てきます。
Joy-Conの右側にはHOMEボタンがあり、左側にもボタンがあります。シェアボタンとかでしょうか。Joy-Conに十字キーはなく、代わりに4ボタンで上下左右の代わりをしています。Joy-Conの右側上部に+(プラス)ボタン、Joy-Conの左側上部にー(マイナス)ボタンがあります。
Joy-Conは左右を1プレイヤー用、2プレイヤー用として分けて使うこともできます。その場合は横持ちにします。左側にアナログスティック、右側にボタンがくる持ち方になります。
SwitchのJoy-Conは任天堂のコントローラーとしては初めて十字キーがありませんが、これはJoy-Conを2人で分けて使うことができるよう配置を対象にしたためだと考えられます。
一方、PROコントローラーには十字キーがあり、やはりそこにも+/ーボタンとHOMEボタン、シェアボタンっぽいものがあります。
動画ではマルチプレイの場面が出てきますが、車内でのマリオカートの対戦プレイでは1台のSwitchを画面分割して対戦していますが、バスケットボールゲームでは2台のSwitchを画面を外に向け4人が全画面状態で対戦しています。スプラトゥーンでは4台のSwitchを並べて1チームの4名が同時プレイで、同じように4台のSwitchを持つ4人と対戦しています。大会のような場面では4人1チームがそれぞれドックにSwitchを置いて大画面テレビ4台で相手チーム(同じく大画面テレビ4台)と対戦しています。
このことから最大4台までのSwitchでマルチプレイ対戦の方法が複数用意されていることがわかります。そうそう、車の中でマリオカートを対戦プレイする部分で気がついたのですが、任天堂純正車載キットのようなアクセサリも販売されそうです。
動画の中ではSwitchの横にamiiboが置いてある場面があります。具体的にamiiboを使うゲームの話は出てきませんが、Switchは当然amiibo(というよりもNFC)に対応していることを示唆しています。
また、LetsPlayVideoGamesでは、Switchのプロモーションムービーを製作した関係者の話として撮影に使われたSwitchのプロトタイプには充電用ポートとしてUSB Type-Cが使われていたと伝えていました。タブレット形状モニターの下側の中心付近についていたそうです。ドックを使わない時の充電用ポートの可能性が考えられます。
ただし、下部についているということは背面キックスタンドを使って置いている時には使えません。
バッテリー容量は十分とまで言えないようで、その代わりにUSB-Cポートからの高速充電に対応しているという情報もあります。ドックに置いた時は、動画を見る限りはUSB-Cポートをドックで充電に使っているとはとても思えない置き方(カチッと入っている感じがする)をしていますが、USB-Cポートをわざわざ下部に持ってくる理由はドックでの充電用に使っている以外に考えられません。
また、USB-Cが存在することで、そこがハッキングの窓口になってしまう可能性も出てきます。USB-Cは便利かもしれませんが、利便性を高める汎用ポートの採用はセキュリティリスクの確率も広げてしまいます。プロトタイプであるがゆえにUSB-Cがついていたという可能性も十分考えられますので、この辺りは正式発表を待つしかありません。何しろ動画ではUSB-Cがあると言われている部分は一切映っていないですから。
[追記]
開発機のスペックからの情報で、 Switchの搭載RAM容量は
4GB RAM (25.6 GB/s VRAM共用)
とお伝えしましたが、どうも市販機も4GBのようです。iDigitalTimesによるとEmily Rogers氏(過去に何度もこのブログでも登場していますが任天堂関連の情報源を持っている、雑誌やウェブサイトのライターをしている人物です)が開発機だけでなく市販機も4GB RAMだとの情報を公表していたことを伝えていました。
Wii Uの倍ありますが、携帯機としては現時点では十分ながらPS4やXbox Oneは8GBあることから、据え置き機としてみると極端に少ないことが分かります。
また、Lets Play VideogamesによるとSwitchはmicroSDによるメモリ拡張をサポートしており、あくまでも開発機のスペックとの条件付きながら128GBまでのmicroSDXCをサポートしていると伝えています。小さい方のSDHCです。
規格としてのSDXCの最大容量は2TBまでありますので、きっとmicroSDXCの2TBが登場してもSwitchではサポートしてくれると信じたいですね。