Eurasiaで、Dr Abrasive氏が1994年に発売されたセガサターンをUSBメモリからバックアップ起動するためのハードウェア「Saturn Satlator」のプロトタイプを公開したことを伝えていました。
そういえばセガサターンには、本体でバックアップISOを動作させるハックがありませんでした。同じ時代のPS2も同様ですが、MODチップやディスクスワップ的な「正規のディスクが入っている」ようゲーム機本体に誤認識させてバックアップCDROMを起動させる方法が当時は主流だったような気がします。当時、バックアップ起動と言えばCD-Rに焼いたディスクを起動することでした。
Dr Abrasive氏が開発したのはセガサターンのディスクに組み込まれているプロテクトを回避し、さらにディスクドライブではなく本体背部の拡張スロット端子からUSB Flashメモリ内のバックアップデータを読み込めるようにしたUSBローダーです。それを「Saturn Satlator」と命名しプロトタイプを公開しました。
Dr Abrasive氏によると、2013年からこのセガサターンプロジェクトは始まったそうです。セガサターンのコピープロテクトを解析していくうちに本体背部の拡張スロットにARMマイクロコントローラーを持つボードを組み込んで通信することでcue/binのディスクイメージを読み込むことができることを発見しました。
Saturn Satlatorはバックアップゲーム起動以外にもバイナリデータの読み込みも可能なため、Homebrew起動もできるようです。
発売から22年かけてついにセガサターンのハックが完成した、という状況ではありますが、さすがにそのセガサターン本体を今でも持っているユーザーはそんなに多くないと思われます。販売が計画されているSaturn Satlatorですが、需要はあるのでしょうか…
ところでそのセガサターンですが、実は捨てられずにまだ持ってるんですよ。バックアップ電池が切れていてうまく起動しないんですけどね。
当時は、初めてゲーム機に参入したソニーよりもセガの方がメインになると予想してPlayStationではなくサターンを買いました。ゲーセンでプレイし続けたバーチャファイターとデイトナUSAが家でプレイできることに感激を覚えました。セガ最高!だったのですが、その後のセガの凋落ぶりは涙なしでは語れません。