/talkフォーラムで、qwikrazor87氏がePSP(PS VitaのPSPエミュレータ)のセーブデータexploitで簡単にTN-Vを起動できるようにすることができるUniversal TN-V10 Loaderをリリースしていました。
まず、簡単に起動できるという言葉の通り、基本的にはファイルコピーさえできれば誰でもTN-Vを移植できます。できますが、”Universal”(万能、の意味)を鵜呑みにすると、いざ起動できない場合に何をどうすればいいのか分からなくなるはずです。基本的には開発者向けで、簡単なファイルコピーだけでTN-V移植を済ますことができるようなローダーをqwikrazor87氏が準備してくれたと考えておいた方が良いでしょう。
Universal TN-V10 Loaderは、自作コードの実行の可否を確認するためにHello World表示をするバイナリーファイル(H.BIN)を作った際に、それを読み込ませる作りになっているセーブデータ、つまりバイナリーローダーさえできていれば、例えばそのHello WorldのH.BINに置き換えてTN-Vをメモリーにロードして起動できるようにしてくれるというものです。
これを使うには、少なくともexploitを自分で発見し、バイナリーローダーを自分で作ってコンパイルしてセーブデータに埋め込んで復号できるだけのスキルは必要です。Hello Worldを自分でコーディングできるのであれば話は簡単です。
といいつつも、今回Universal TN-V10 Loaderを公開した目的は大量に公開されたexploitを誰かにTN-V移植してもらうまで待たなくても自分でやってくださいね、というものだと思われます。あまり深く考えないで各自でやっちゃってください。とっても簡単です。
ただし、起動しない場合はPSPLinkでの調査等が必要になりますのでうまく行かない場合諦めた方がよいでしょう。/talkフォーラム見ていると、「○○のゲームは動きますか?動くならゲーム買います」的な発言ばかりで占められていますので、その情報をうまく活用してください。
現在Universal TN-V10 Loaderはv3までリリースされていますが、qwikrazor87氏曰くv1で動いたならv2にする必要はない(v3も同様)そうです。ゲームがsceNet関数持ってないものはそもそも動きません。PSP minisの中には動かないものがあります。
Universal TN-V10 Loaderは以下のファイルで構成されています。
FLASH0.TN
H.BIN
H2.BIN
TN.BIN
Hello WorldをH.BINのファイル名にしていることが前提ですが、Hello World表示ができているセーブデータフォルダに上の4つのファイルと、過去にTN-VをインストールしたことがなければPSPの6.60アップデータ(EBOOT.PBP)を660.PBPにリネームしてコピーするだけです。本当にHello Worldしか表示できないセーブデータであれば、H.BINのみ上書きしてあとはコピー、で済むはずです。
転送はコンテンツ管理アシスタント(CMA)を利用します。
以下、過去記事の使い回しですが、具体的なインストール方法を記します。
[Universal TN-V10 Loaderによるインストール]
・利用するexploitセーブデータを入手する。マルチリージョンゲームの場合はリージョンを間違えないように。
・セーブデータをPCの‘\PS Vita\PSAVEDATA\XXXXXXXXXXXXXXXX\’にコピーする。XXXXXXXXXXXXXXXXはランダムな文字列になっている。保存場所が分からない場合ははコンテンツ管理アシスタントの設定を確認する。
・セーブデータフォルダに‘TN.BIN’、‘FLASH0.TN’、’H2.BIN’、’H.BIN’をコピーする。’H.BIN’がもともと存在している場合は’H.BIN’だけ上書き保存する。
・必要であれば6.60アップデータであるEBOOT.PBPを入手し’660.PBP’とリネームしてセーブデータフォルダにコピーする。‘TN.BIN’と‘FLASH0.TN’、‘H.BIN’がある場所と同じディレクトリにコピーする。6.60アップデータは公式サイトの「アップデートデータ ダウンロード(PSP-1000/2000/3000シリーズ用)」からダウンロード可能。PSP Go用は不可。
・準備したセーブデータをOpenCMA(推奨)でPS Vitaに転送する。
・ゲームを起動する。exploit発動条件に沿って操作を行う。
・過去にTN-Vをインストールしたことがある場合は最初からTN-Vが起動するが、最初の起動時には自動的にリカバリーメニューが立ち上がる。その場合‘Advanced ->’から ‘Install 6.60 files’を選択する。6.60アップデータのインストールは最初の起動時のみ。インストール終了後リカバリーメニューを終了(‘EXIT’)する。