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日本専用3.15 VHBL ニンジャリリース

先日3.15 VHBLのニンジャリリースが準備中であることはお伝えしました。ニンジャリリースが初めてなので勝手が分からないという読者の方もいらっしゃいますので、ちょっとまとめてみました。

VHBLって何ですか?

VHBLとは、PS VitaでPSPのHomebrew(自作アプリケーション:ファミコンなどのレトロゲームのエミュレーターや有志が開発した自作ゲームなどもこの中に含まれます)を読み込んで起動するためのプログラムローダーです。

VHBLのVはVitaの”V”です。HBLとはHalf-Byte Loader(ハーフバイトローダー)のアルファベットの頭文字を取ったものです。本来の名称はHalf-Byte Loader for Vitaでしたが、Vita Half-Byte Loaderの略だと思っていただいて構いません。

かつてのHomebrewローダーにはeLoaderというものがありました。しかしeLoaderはソースコードが公開されていませんでしたので、開発者以外では改良ができず、ごく短期間しか現役ではありませんでした。PSP時代の初期の話です。それと同じようなHomebrewローダーをオープンソースで公開しようというプロジェクトから生まれたものがHBLです。

現在では開発が進み、成熟期に入ったHomebrewローダーだと言っても過言ではないでしょう。なお、ハーフバイト、つまり1バイトの半分という名称の意味には完璧なものには今イチ届かないといった意味が込められていたと記憶しています。

なお、HBL/VHBLではバックアップ起動はできません。開発が進めばできるようになる、ということもありません。物理的な制限に起因する理由によるものですのでISO/CSOファイルを起動させるのは不可能なのです。

なぜ忍者リリースなの?

VHBL/HBLはPSPのゲームに存在するexploit(脆弱性)を利用して、というか悪用して自作コードを実行させ、それをきっかけにPSPのメモリ上で実行させています。exploitの殆どはゲームのセーブデータがPSPのメモリ上に展開される仕組みを利用してデータを書き換えて自作コードを実行するプログラムを起動させています。

かつてはPSPでそれを行っていましたが、PSPの後継機であるPS Vita発売直後、ePSPと呼ぶPSPのゲームを実行するために内蔵されたPSPエミュレータでも同様にexploitが利用できたことが明らかになったのをきっかけにPS Vita向けのVHBLとして開発が続けられてきました。

PSPのセーブデータを利用することから、PS Vitaの場合にはPlayStationストアでダウンロード購入したゲームを利用することになります。しかし、インターネット経由でしかダウンロード購入できないため、exploitを持っているゲーム名が公開されるとソニーはPlayStationストアで該当ゲームを購入できないようにしてしまいます。

つまり、ゲーム名が公開されてしまうと、ストアの商品棚からそのゲームをソニーが撤去されてしまうのです。おおよそゲーム名公表後48時間以内には撤去されると考えておいてください(実際にはそれより短いことも長いこともありました)。

ストアから撤去されてしまった場合、そのexploitが使えないように対策されたPS Vitaのファームウェアアップデート公開後でないと販売が再開されません。しかし常に最新ファームウェアのPS Vitaでないとストアにアクセス自体できないため、販売再開された後にダウンロード購入するには対策されたファームウェアにアップデートしなければなりません。つまり、一度ストアから撤去されてしまうとそのexploitは二度と利用できないのです。

exploitを持つゲームをダウンロード購入するタイミングは、ストアから撤去されてしまう前である必要があるのはお分かりでしょうか。

そのゲームタイトルを公表せずに、こっそり興味のある方にだけ教えることができれば撤去される前に購入してもらうことができるのではないか、と我々は考えました。その「こっそり」と隠密にゲームタイトルを公開する方法が「ニンジャリリース」と名付けられた”こっそりゲームタイトルを発表する方法”なのです。

ニンジャリリースでこっそり内容を知るためには?

VHBLを開発した主要メンバーであるwololo氏が運営するコミュニティフォーラムwololo.net/talkフォーラムの登録メンバーになってください。登録は無料です。

ゲームタイトルは最終的にはwololo氏がブログで公開しますが、ブログでの一般公開よりも前にフォーラム登録メンバーにだけゲーム名を教えています。通常ブログでゲーム名を公開すると、そのタイトルはストアから撤去されてしまいます。ゲーム名を知っても、もう売っていなかったという自体を回避するため一般公開に先駆けてフォーラムメンバーにだけゲームタイトルを教えるのがニンジャリリースです。一般公開に先がけて行われますので、ストアから撤去されてしまうよりもっと前にゲームタイトルを知ることができ、より確実にゲームを購入するチャンスが増えるのです。

3.15 VHBLは日本ユーザー向け

近日中に3.15 VHBLがリリースされる予定です。今回は日本人の173210氏が発見した日本のストアでしか販売されていないゲームを利用した日本専用VHBLです。ゲームタイトルはニンジャリリースで公開されます。いや、公開されています。

/talkフォーラムメンバーは一度フォーラムにアクセスしてみてください。

今回のゲームはパワプロペナントexploitというソニーによる対策が不可能なexploitと同様の性質を持っている可能性があります。実際にパワプロペナントexploitは3.10向けにリリースされましたが、3.15で対策されませんでした。ソニーがexploitの対策をできるチャンスがありながら次のアップデートで対策自体を見送ったのはPS Vita史上(PSP史上を含めても)初めてのことです。今回のexploitはそれと同じ仕組みで発動するexploitの模様です。

もしかすると今回ニンジャリリースされるゲームタイトルさえ購入しておけば今後Vitaがアップデートされてもずっと使い続けられるexploitになるかもしれません。ただし100%確実とまでは言えませんのでゲーム購入については自己判断でお願いします。

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