The Vergeで、マイクロソフトの次期CEO候補と言われているStephen Elop氏がCEOに就任した場合にXbox事業の売却を検討していることを伝えていました。
現マイクロソフトCEOのSteve Ballmer氏は今年の8月に1年以内に退任することが明らかになっています。
マイクロソフトの創業者であるBill Gates氏からSteve Ballmer氏は2000年にCEOに任命され、今やマイクロソフトの顔とも言えるほどの人物として名を馳せています。Windowsに代表されるマイクロソフトの製品からソフトウェア企業というイメージがかつては強かった時代がありましたが、Steve Ballmer時代のゲーム機参入、つまりXboxブランドの確立により、マイクロソフトはハードウェアメーカーとしての側面も持ち合わせるようになりました。海外ではゲーム機と言えばXboxという程一流のブランドに育てあげたのはSteve Ballmer氏の功績です。
そのSteve Ballmer氏の退任を受け、現在候補者選びが進んでいます。既にフォードのCEO Alan Mulally氏や、マイクロソフト出身でノキアの前CEOであるStephen Elop氏が候補に挙がっています。
Alan Mulally氏はフォードを去るつもりがないと言われ、ノキアはマイクロソフトに買収されていることから、Stephen Elop氏が有力候補者だとの見方もあるようです。一説にはStephen Elop氏を次期CEOにするためにノキアを買収したとの見方もあるようですが、Stephen Elop氏はノキアをWindows Phoneのメーカーに仕立て上げて市場に打って出て結果的にはマイクロソフトに買収されるという、CEOとしての手腕に疑問符がつく実績しか残していません。
そのStephen Elop氏にはマイクロソフトのCEO就任時に向けた計画案を既に用意していることを示唆しています。それが、一部事業の売却および撤退。撤退を検討しているのは検索エンジンのBing。そして売却を検討しているのがXboxのゲーム部門です。
マイクロソフトの共同設立者のPaul Allen氏を始めとして、投資家やアナリストの中にはBingやXbox事業を切り離して事業の集中を図るべきだとの意見があり、更にその2つの事業をマイクロソフトから切り離せば2015年度の利益が40%向上するとの見方もあるようです。
Stephen Elop氏がCEOに就任した場合、ビジネスとしてXboxの売却という選択肢を取る可能性は排除できません。Xboxブランド自体は存続するかもしれませんが、マイクロソフトではないXboxに果たして市場は歓迎するのかは甚だ疑問ではあります。
かつて携帯電話メーカーとして世界のトップに立っていたノキアを鳴かず飛ばずのWindows Phoneメーカーとして変貌させ凋落(もちろん時代の流れもありますよ)させた張本人がマイクロソフトの舵を取るとなると、ゲーム事業撤退も現実的な話に見えてきます。あ、でもノキアのWindows Phoneのシェアは9割と圧勝だそうですよ(笑)