9月9日(月) 15:00 より開催された『SCEJA Press Conference 2013』で、ソニーは噂の新型PlayStation Vita PCH-2000シリーズを発表しました。また海外では北米で11月15日、欧州では11月29日と発表されていたPlayStation 4の日本国内での発売日を2014年2月22日(土)の大安と発表しました。相変わらず大安吉日を選択するソニーに安堵するものの、今までは海外発売に先駆けて日本で発売されていたPlayStationシリーズが海外から3か月遅れでの発売となったことに少々落胆しています。そういえば発売当初鳴かず飛ばずだったニンテンドー3DSが2月発売でしたね。
新型PlayStation Vita PCH-2000
盆開けにお伝えした「新型PlayStation Vita “PCH-2000″ 6.3インチディスプレイ採用でTGS前に発表?」の記事では、新型PS Vitaを次のように伝えました。
ソニーは新型PS Vitaモデル。東京ゲームショウの前の9月に発表する
新型Vitaの型番はPCH-2000
ディスプレイはサムスン製6.3インチで、現行モデルの5インチより大型化するも、解像度は960 x 554ピクセルのまま
搭載RAMが512MBから1GBに倍増されるも、現行モデルとの互換性保持のためゲームが利用できる容量は変わらず。バックグラウンドで起動するアプリケーション数が増加
PS4と同様の系統のデザインで、新タイトルと同時に発売
謎の”東京経済新聞”ソースの噂はある意味正しかったと言えますが、スペックに関しては全く別でした。「5インチディスプレイには、高精細の液晶ディスプレイを採用」して、ハードウェアとしいてのディスプレイの変更こそあれどサイズはそのままです。また、搭載RAMが倍増の1GBというのもメインメモリとしては512MBのままで、全容メモリーカードに相当する「1GB内蔵メモリーカード」が新たに搭載されました。要は別途専用メモリーカードを購入しなくても困ることはなくなったのです。
本体カラーもブラック」「ホワイト」「ライムグリーン/ホワイト」「ライトブルー/ホワイト」「ピンク/ブラック」「カーキ/ブラック」の全6色でカラフルになりました。全てWi-Fiモデルですが、3G/Wi-Fiモデルについては現行モデルが継続販売です。
2013年10月10日発売で、価格は19,929円(税込)。従来より20%薄く、15%軽くなりました。通称は”PS Vita Slim”とでも呼びましょうか。ちなみに余談ですが、消費税が上がるとVitaは2万円超えます。
また、海外では値下げされたものの日本では価格改定がなかった、高額で悪評高きVita専用メモリーカードも値下げが発表されました。2013年9月10日(火)から価格改定です。(価格は税込)
- 4GB:2,200円 -> 1,554円
8GB:3,200円 -> 2,079円
16GB:5,500円 -> 3,969円
32GB:9,500円 -> 6,804円
それでもmicroSDカードと比べるとまだまだ高いですね。
そして、最大容量が32GBだったメモリーカードラインナップに64GB版が追加されることになりました。発売は10月10日で10,479円(税込)です。
Playstation 4は2014年2月22日発売 41,979円(税込)
海外では年末商戦向けに今年の11月に発売されるPS4は、日本では3ヶ月遅れて来年の2月発売となりました。歴代PlayStationシリーズに倣っててっきり日本が先に発売されるのだと思っていました。2月22日は土曜日の大安です。そこだけは歴代Playstation発売日に倣ってます。
41,979円という価格もちょっと高く感じますが、税抜きだと39,980円です。消費税8%になると43,178円に、10%になると43,978円になります。なんだか高いなぁと思ってしまいますね。
また、PlayStation Camera同梱版も46,179円で発売されます。
PS4は年末商戦向けと日本語でプレスリリースを出していたのは海外向けでした、というオチにかなりがっかりです。Xbox Oneも年内発売されませんから、今年の年末商戦時期にはWii Uしか次世代ゲーム機がないということになります。
伏兵登場 歴代最小PlayStation、PS Vita TV 11月14日発売
予想外の新製品がカンファレンスで発表されました。据え置き型PS Vitaと言ってもいいPS Vita TVです。
PS Vita TVにはPS Vitaカードスロットがあり、Vita専用タイトルの他PSPのダウンロード版(ということはVHBLも動きますね)をテレビに出力して楽しむ新型ハードウェアになります。
コントローラーは別売りで、DUALSHOCK 3が別途必要になります。将来のアップデートでPS4のリモートプレイに対応する他、DUALSHOCK 4もサポートされます。
リモートプレイに対応すると、PS Vita TVを核にしてホームエンターテイメントを構築できそうです。
2013年11月14日(木)発売で、価格は税込みでも1万円を切る9,954円とかなり安価です。DUALSHOCK 3とメモリーカード8GBをセットにした「PS Vita TVバリューパック」も14,994円で発売されます。
据え置き機好きの海外向けかと思ったら、SCEワールドワイドスタジオ プレジデントの吉田修平氏によると、発売が告知されたのは現状日本向けのみだそうです。
@geoffkeighley today's announcement is for Japan only
— Shuhei Yoshida (@yosp) September 9, 2013
ただし、PS Vita特有のタッチパネル(背面タッチパッド含む)の操作がDUALSHOCK 3ではできませんので全てのPS Vitaタイトルがプレイできる訳ではありません。DUALSHOCK 4ならある程度サポートできそうな気はしますが、特に発表はありません。
2DSとかPS Vita TVってどこ見ているのでしょうか
今回のカンファレンスで一番ガッカリしたのはPS4の来年発売ですが、最も驚いたのはタッチパネル操作を売りにしていたPS Vitaでタッチパネル操作を省いてついでに要らなくなったディスプレイまで省いてしまったPS Vita TVです。
価格を下げるために、売りだった3D立体表示まで捨て去ったニンテンドー2DSと同じ考え方に立った製品としか思えません。
記事ではPS Vita TVを新製品として紹介しましたが、個人的には廉価版を出して来ただけだと思っています。そもそもPS VitaにHDMI追加すれば同じことができると思いますが、それではコストアップに繋がるだけなので思い切って単価の高い部品バッサバッサ切り落としてコンセプトをそれらしくでっち上げました、といったところでしょうか。
2DSもPS Vita TVも当初の志は二の次にしてユーザー受けを狙った製品としか思えません。3Dでこそ楽しいゲームや、タッチ操作でこそ熱中できるゲームを開発者に考えさせる一方、ハードウェア側でそれを無視する姿勢を示すのはいかがなものかと思います。