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“オープンソース”なコンテンツ管理アシスタント OpenCMA by YifanLu

wololo.netで、YifanLu氏がPlayStation Vita向けのオープンソースコンテンツ管理アシスタントOpenCMAをリリースしたことを伝えていました。

覚えている方もいると思いますが、YifanLu氏はPS VitaのネイティブHello Wordを発表したりPS VitaネイティブコードによるHomebrewローダー UVLoaderを開発したりしていた開発者なだけに期待が膨らみます。

PS Vitaのコンテンツ管理の仕組みは2つの部分に分かれています。1つはPS Vita側のサーバー、もう一つがPC側で起動しているクライアント(PS3でも同じことができるため、PS3もクライアントの一つです)の役割になっています。

このクライアントはコンテンツ管理アシスタント(CMA)と呼ばれ、PC上で起動していないとVitaへデータの転送ができません。なおかつCMAはインターネット接続を要求するため、それを嫌うユーザーや、Vitaが最新ファームウェアでない場合(インターネットに繋がっていると最新ファームウェアへのアップデートを要求されます)のデータ転送用途(VHBLでのHomebrew転送など)には、インターネット接続がなくても利用できるVirtuousFlame氏の”OpenCMA”が利用されてきました。

YifanLu氏のOpenCMA

VirtuousFlame氏のOpenCMA

同じOpenCMAですが、実は大きく異なります。

まず、既存のVirtuousFlame氏のOpenCMAの”Open”は、ソニーに縛られない”自由”
に使えるCMAという意味で、YifanLu氏のOpenCMAの”Open”はオープンソースの”Open”です。

VirtuousFlame氏のOpenCMAは純正のCMAにパッチをすることでインターネット接続要求を回避していますが、YifanLu氏のOpenCMAは純正のCMAに置き換えて使用するものです。パッチする訳ではないので純正のCMA(コンテンツ管理アシスタント)は必要ありません。つまり、ソニーがCMAにいかなる仕掛けを施そうとも、それには関係なく存在するCMAということになります。

では、もう純正CMAは不要かといえば実はそうではありません。YifanLu氏のOpenCMAの存在意義は実はここにあるのですが、このOpenCMAはLinux用なのです。

純正のCMAはWindows向けとMac向けがありますが、Linux向けはありません。つまり、YifanLu氏のOpenCMAの登場でようやくLinuxユーザーがPS Vitaにコンテンツを転送できるようになったのです。もっともソースコードが公開されていますから他のOSへの移植もはじまることでしょう。

更にYifanLu氏はオリジナルのコンテンツ管理アプリケーションを作成したい開発者向けライブラリlibVitaMTPもあわせて公開しました。ソースコードが公開されていますので、このlibVitaMTPを利用して例えば”iTunes for PS Vita”のような
アプリケーションも作成可能になります。(実際にはiTunesは無理ですが…)

libVitaMTPを利用したアプリケーション開発がはじまればVitaシーンが盛り上がりそうです。その前にWindows/Mac OSX向けのOpenCMA移植の方が先に出て来そうですね。

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