wololo.netで、市販のPS3をデバッグ機にコンバートするCEXtoDEXに必要なeEID Root KeyをGameOSから簡単にダンプすることができるeEID_RKDumperを利用してPS3をデバッグ機にするための方法を解説していました。
eEID_RKDumperのリリースは多数の海外サイトで伝えられていましたが、wololo氏の解説が最も分かりやすかったので翻訳を交えてお伝えします。
PS3のCEXtoDEXに必要なeEID Root KeyをLinuxインストールをすることなくGameOSからダンプできる機能を持つflatz氏が昨日公開したeEID_RKDumperが公開される前はCEXtoDEXに必要なeEID Root Keyを入手するためにPS3へLinux(OtherOS)をインストールし、その上でLinux向けのユーティリティを利用する方法しかありませんでした。手順としてはかなり面倒でしたが、eEID_RKDumperを使えばGameOSから直接ダンプすることが可能になります。極論すればボタンを押すだけでeEID Root Keyが入手可能なため現時点ではCEXtoDEXが最も簡単に実現できる方法だと言えます。
PS3をデバッグ機(DEX)にコンバートすることのメリットはいくつかありますが、その中の一つがHomebrew起動に対応しながらも要求ファームウェアが現在流出している最新のデバッグファームウェア4.20までのブルーレイディスクゲームを起動できることです。ただしメリットばかりではなくデメリットもあり、DVDやブルーレイムービーの再生ができなくなることもその一つです。
簡単な方法とはいうもののFlashメモリーにデータを書き込みますので絶対安全な方法とまでは言えません。またkeyはPS3本体ごとに固有なものですので他のPS3のkeyを流用することはbrickさせることとイコールですので注意が必要です。E3 Flasherのようないざという時にFlashメモリーが書き換えできる環境を用意し、作業を始める前にFlashのダンプを行いクリーンダンプデータ(オリジナル状態のバックアップ)を取っておいてください。クリーンダンプなしで万が一brickさせると復旧できなくなります。
まず最初に下記のツールを用意します:
multiMan
BlackBox FTP
CEX2DEX
eEID_RKDumper
また、使用したいDEXファームウェアのPUPファイルも必要です。
全てのプロセスを実行しても10分とかかりません。そのうち起動するだけで全てが完了してしまうツールが出てくるかもしれませんが現状ではいくつかの手順が必要です。
- 1. multiMANで現状のFlashをダンプします。 (mmOS->何かファイルを選ぶ->HEXビューワーで開く->[SELECT]->[START]->DUMP LV2(NOにする)->DUMP LV1(NOにする)->DUMP FLASH(YESにする))
2. eEID_RKDumperを起動する。画面が真っ暗になりXMBに戻るがこれが正常な動作になる。
3. BlackBox FTPでPS3と接続しPS3本体からFlashとeEID keyを入手する。(eEID keyは/dev_hdd0/tmp/eid_root_keyにある)
4. DEX Flashを作成するためにeEID key+FlashでCEX2DEXを起動する。
5. DEX FlashをPS3にコピーする
6. multiMANで”X”を2回押してDEXのアップデータをインストールする。
7. 再起動するとDEXファームウェアがインストールされる。