Gamesindustryで、Wii Uの価格についてニンテンドーオブアメリカ社長のReggie Fils-Aime氏が消費者にとっては”嬉しいサプライズになるだろう”と語ったことを伝えていました。
E3が閉幕しました。E3期間中に年内発売が予告されているニンテンドーの次世代機Wii Uについては数多くの新しい情報が公開されたものの、一番知りたかった謎は残ったままです。
その謎とは、価格。
消費者のみならずソニーやマイクロソフトもWii Uの価格次第では年末商戦を迎えるに当たりPS3やXbox 360の値下げも検討せねばならないためWii Uの価格発表は最も気になる情報です。
30,000円辺りではないか、30,000円を下回るのは難しいのではないかと様々な情報が飛び交っていますが、Reggie Fils-Aime氏は価格を発表した際の消費者の反応は問題ないはずだと何の心配もしていないかのような発言をしていました。
「ライバル社のように新製品発売時に高額な価格を提示して伸び悩むような方法を取ることは我々にはあり得ません。その値段なら素晴らしいと受け取ってもらえる価格で発売したいと考えています。」
予想外に安価、という期待を抱かせるコメントです。
「Wiiのことを思い出してみてください。Wiiは発売から長い間250ドルのままでした。Wii Uも同じ考え方で行きたいと思っています。長期間価格を維持するには発売時の価格をどのようにすれば良いのかを考え、その価値に相応しい価格にすれば、嬉しいサプライズだと思ってくれるでしょう。」
そのコメントだけ聞くと、
「Wii UがWiiの発売時と同じ25,000円なら安いのでは?」
「今のWiiと同じ20,000円ならお買い得では?」
と思う消費者がほとんどでしょう。
しかし、相応しい価値というのが曲者です。
Reggie Fils-Aimeは続けてこのように語っています。
「我々はとてつもなくパワフルなシステムを発売しようとしています。素晴らしいグラフィック性能であらゆることを実現できるシステムです。」
任天堂としては手前味噌ながらWii Uの性能、つまりその価値を自画自賛し、その価値観のレベルを非常に高いところに置いている可能性が高いです。
いくら最新鋭のマシンであってもゲーム機であれば性能やスペックよりどんなゲーム体験が得られるのかや、その体験の対価がいくらなのかを消費者は気にかけます。
Angry Birdがいくら楽しいゲームでも、同じゲームがプレイできるなら安いマシンでプレイするに越したことはありません。
おそらく消費者が「値段を聞いてこれなら妥当」だと思うWii Uの価格帯はWiiの後継機だとの前提ならば20,000円から25,000円でしょう。30,000円だとPS Vitaのようにちょっと高いという印象を受けると思います。
Reggie Fils-Aime氏の言う”嬉しいサプライズ”は消費者的には25,000円、その価値のレベルを高いところに置いたつもりの任天堂は30,000円。その位の価値観の差は存在していそうです。