ロイターが行ったSCEJ社長河野弘氏へのインタビューの中で、河野氏は携帯ゲーム機市場でライバルと目されているはずのニンテンドー3DSとの競合関係は発生しないとの見通しを示したようです。
河野氏は、PS Vitaと3DSが競合しないとの認識を以下のように述べています。
「社内ではヴィータと3DSは直接競合しないと思っている。商品コンセプトも違うし、見た目も違うし、(3DSの値下げで)価格も違う。ヴィータと3DSのどちらも持つという人はいるかもしれないが、どちらかを買いたいと比べる人はあまりいないと思う。かなり商品性が違う」
価格が異なるのは結果論であって、河野氏は3DSが25,000円のままだったとしても同じコメントを果たしてしたでしょうか。
これはスマートフォンにも言えることですが、一般的には電話機購入の際金銭的理由でAndroidとiPhone(とWindows Phone)のうちいずれかを選ぶことになります(キャリアによっては選択肢がない場合もあります)。購入時の費用補助があるが故に結果として価格帯が異なる製品を取捨択一して選択するのが消費者であり、商品性が違うとは言ってもゲーム機であることに変わりはありません。
どちらかしか買えないのであれば、プレイしたいタイトルが発売されているゲーム機を購入することになります。『モンスターハンター4』がプレイしたいユーザーはPS Vitaではなく3DSを買うわけです。それでも3DSとPS Vitaは競合しないとSCEが言い張るならそれは詭弁でしょう。
その他、河野氏がロイターのインタビューの中で語ったことを箇条書きで紹介しておきます。
- ■初回出荷の50万台の3Gモデルには100時間分の通信料を無料でつけるのでスタートダッシュで早期に売り切る。
■ソーシャルとの連動やコミュニケーションなど、カジュアルなゲームもたくさん出してほしいが、コア・ゲーマーを犠牲にしてカジュアルなイメージは持たれないよう配慮
■スマートフォンとの競合はない。ゲーム機を買おうかスマートフォンを買おうかという人はいない
■発売当初はコア・ゲーマーが飛びついてくれるタイトルを出す
■成長戦略のための新しいチャンスを広げるためにも3Gモデルをメインに売ってく
■プレステにモンハンの新作が来るという話はない
PS Vitaを唯一無二の存在だとアピールしていますね。