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PSP-2000 TA-088v3 パンドラバッテリー動作成功

/talkフォーラムで、Boryan氏とErikPshat氏がJigKickバッテリーをPSP-2000のTA-088v3基板に対応させることに成功したことを伝えていました。実際に動作している状況を撮影したビデオがPSPの基板確認ができるユーティリティPSPIdentの開発者Yoti氏によって公開されています。

httpv://www.youtube.com/watch?v=KixMnQUiBSE

動画を見ると、ファームウェア6.38のパンドラ対策済みPSP-2000に市販のJigKickバッテリーを使い5.02へダウングレードしているように見えますが、wololo氏のブログによると実際にはJigKickバッテリー非対策のPSP-2000 TA-085v2を使っているため、そもそもパンドラが使えるPSPで行った検証ビデオのようです。しかしながらYoti氏によるとTA-088v3でも同じ結果になるとのことです。

JigKickバッテリーは一般的にはパンドラバッテリーと呼ばれているもので、MMS(マジックメモリースティック)と共に利用することでPSPのサービスモードと呼ばれる隠しモードを利用しメモリースティックに配置したファイルを起動させることでPSPのFlashメモリーを書き換えてしまうことができる究極のハッキングツールです。

Brick(通常の起動プロセスでは起動しなくなってしまった故障状態)したPSPでも起動プロセスをMMSから起動するように変更できることから、BrickしたPSPに公式ファームウェアを再インストールすることで修復したり、直接CFWをインストールしたりすることもできるようになります。

Dark-AleX氏をはじめとするTeam C+Dが開発したこのパンドラバッテリーシステムが始めてリリースされた当時、究極のハッキングとしてPSPシーンが多いに盛り上がりました。

パンドラバッテリーが公開される前は、現在主流となっているPSPのカーネルモードexploitを利用しHEN(Homebrew Enabler)で非署名自作アプリケーションを起動させ、ダウングレーダーやCFWインストーラーと言った自作アプリケーションを経由してCFWをPSPにインストールする方法が主流でした。しかしFlash書き換えに失敗するとPSPが起動不能に陥るためBrickしてPSPをゴミにする危険性をはらみながらCFWをインストールしていました。HENを経由してCFWをインストールする現在とその点は同じです。パンドラバッテリーが使用できないPSPではFlash書き換えは危険なため、LCFWというFlashを書き換えない代わりに再起動の度に公式ファームウェアのノーマル状態に戻るカスタムファームウェアが開発されたのは、パンドラバッテリーが使用できないがための苦肉の策でもあります。

今回パンドラ対策済み(パンドラバッテリーが使用できない)PSPでパンドラバッテリーシステムが利用できることが証明されたという点では、ここ最近PSPシーンになかったと言っても過言ではないほどの大きな進歩です。

しかしながら、実際に全てのユーザーがかつてのパンドラバッテリーと同じように利益を享受できるようになったのかと言うと、今はそうでもないようです。

Boryan氏とErikPshat氏が公開した方法は、

どうもソニーの著作物(ソニーがサービスセンターで使っているJigKickバッテリーが流出し、公式JigKickバッテリーのメモリースティックIDを利用しているためらしい)が含まれていたため、/talkフォーラムではリンクを削除したようです。チュートリアルだけであれば問題ないだろうという判断でトピック自体は消されていません。

チップを取り外すという時点でかなり敷居の高い方法ですし、著作権の存在するため違法に配布されていることになるファイル入手することになる上、PSP-3000では利用できない方法のようですので「これでパンドラバッテリーがまた使えるようになった」とまでは言えない状況ですが、パンドラ対策基板でもパンドラバッテリーが利用できることが証明されたこと自体、PSPシーンにとっては大きなブレイクスルーです。

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