GAME Watchの『西川善司の3DゲームファンのためのE3最新ハードウェア講座』で、Wii UのGPUはDirectX 10.1世代SM4.1対応のRADEON HD4000系であると伝えていました。米AMDに飛び込み取材を行い判明したそうです。
PS3とXbox 360のGPUはDirectX 9世代SM3.0世代だそうです。
Wii UのGPUは家庭用ゲーム機としては最も最新世代のプログラマブルシェーダー仕様に到達したとして、任天堂ハードは3Dグラフィックスのクオリティが低いというような陰口はWii Uには通用しないと明言、グラフィック性能はPS3、Xbox 360のものと比較してもっとも先進的だとしています。事実、AMDも「現状では、現行家庭用据え置き機の中では、間違いなく、最高の3Dグラフィックスパフォーマンスが発揮できる先進的なGPUである」と胸を張っているそうです。
また、Wii Uの大きな特徴としてコントローラーに映像を出力できることが挙げられますが、コストの問題で活用されていないものの、技術的にはHD映像のメイン画面1基とディスプレイ付きコントローラー4基分のSD映像をレンダリングして出力できる実力があることに言及しています。
Wii UではWiiリモコンプラス4台とWii Uリモコン1台の合計5台のコントローラーが接続できると発表されていますが、Wii Uコントローラー4台も同時接続できるように設計変更(ファームウェアアップデートで可能か?)したとしてもコントローラー全てに同時に映像を送信できることになり、Wii Uでの新しい提案ができるようになる可能性を秘めています。
もっともこの機能は「Wii U本体からのHD映像出力」と「4つのSD映像出力」のモードと表現されていることから、あくまでも同一映像の分配機能である可能性が高く、例えばマリオカートのようなゲームで4人対戦しているような状態でテレビには4分割画面、それぞれのプレイヤーのリモコンに個々のプレイ画面といった「5種類5画面の同時利用」で5種類の映像を同時にレンダリング送信のような、聞いただけでもかなりのハイスペックさは持ち合わせていないと思われます。
任天堂がWii UをE3で発表したら任天堂の株価が期待外れとの評価で下落したのは、今や一般化したHDに対応しただけのWiiのマイナーチェンジ版との憶測で市場に低評価されただけであって、実際には秘めたる高スペックをWii Uは持ち合わせているのかもしれません。任天堂の岩田社長が株価下落に納得いかなかったのもよく分かります。WiiのHD化は市場の要求ですからね。