でお伝えした通り、Sukkiri HBLをリリースしたsome1氏がPSP Genesis Competition応募作品として6.38 Downgraderをリリースしました。
/talkフォーラムには多数の動作報告がなされています。
Davee氏の6.35/6.31 Downgraderで利用しているカーネルexploitは6.37で対策されていますので、6.38でダウングレードできるということは当然PSPの最新ファームウェア6.38で新たなカーネルexploitが発見されたことになりますし、some1氏自身もそのように発言しています。
一方、Total_Noob氏のカーネルexploitを利用するCFW 6.35PROを開発したVirtuousFlame氏は6.38にカーネルexploitが見つかったのであれば6.38PROのリリースを検討しているようです。
ただ、6.38で動作するカーネルexploitを利用しているのはsome1氏のexploitだけではありません。2つの6.38カーネルexploitを発見し、そのうち1つを利用しているTotal_Noob氏の6.38TN-Aがありますので、少なくとも現状カーネルexploitが3つ、Team TyphoonのDavee氏らが所有する未公開exploitがまだ生きているとすると全部で4つのexploitが存在することになります。
ユーザーモードexploitはもっと腐るほど数がありますが、カーネルexploit4つは前代未聞の多さです。そんなに頻繁に見つかるものではないはずですので、可能性の1つとしてセーブデータの脆弱性を利用したユーザーモードexploitの時と同じようにカーネルexploitが重複している恐れも出てきました。
それよりも当面問題になりそうなのがリリースはされないと言われてはいますがTotal_Noob氏の6.38TN-Aと6.38PROが2つリリースされてしまった時です。
同じファームウェアで2つのカーネルexploitを消費するのは無駄です。次のファームウェアアップデートで両方とも対策されてしまい、2つの貴重なカーネルexploitが同時に利用できなくなってしまうためです。いくらPSPがモデル末期とはいえそれだけは避けなければいけません。
本来は先に存在を公表していたTotal_Noob氏が6.38TNを公開し、PROのリリースはその次の新ファームウェアでのリリースに対応させるべく待つべきです。ただ、Total_Noob氏はいまだ明確に6.38TN-Aをリリースするとは言っていませんので、既に公開された6.38 Downgraderが利用しているexploitを利用した6.38PROを先にリリースするのが筋だと思います。
いずれにせよ、とにかくTNとPRO両方が同じファームウェアをターゲットにして公開しされ、結果として2つのexploitを無駄に消費することだけは避けてほしいところです。