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<第2部>Interview with Mathieulh:PSP関係について〜かつてDark-AleX氏と共に歩んだMathieulh氏が激白

PSPGENで、Dark-AleX氏らと共にPSPシーンをけん引してきたMathieulh氏のインタビューを掲載していました。内容を読んでみると以前お伝えしたMaxconsoleで行った同氏へのインタビュー(ゲーム最新情報 2010年4月18日のニュース参照)と内容が全く同じでした。
Maxconsoleでは英語版、PSPGENではフランス語版のインタビューを公開したことになりますので、このブログで日本語版をお伝えします。【情報源:Maxconsole

今回は2部構成でお伝えします。
1)Interview with Mathieulh:Mathieulh氏個人について
2)Interview with Mathieulh:PSP関係について

2)Interview with Mathieulh:PSP関係について

M33についてみんなが疑問に思っていること、つまりPSPコミュニティで「M33はどうしたの?Dark_Alexは今何してるの?どこ行ったの?」といろいろ言われていますが実際のところはどうなのでしょうか?M33の以前のメンバーや今のメンバーがこの先集まって何かをするといったことはあり得るのでしょうか?

数ヶ月前にAdrahilとボクがグループを去って以来M33は解散状態です。Alexも今はM33のカスタムファームウェアの開発をやめてますし(PSPシーンから手を引いています)。開発を再開するのかどうかも分かりませんし、ましてや時期などは全く分かりません。PSPに関わるのかすらです。

以前にソニーのコードが使えない代わりにメモリ消費も少なくて動作も軽いHomebrew専用オリジナルカーネルを開発するというUtopiaプロジェクトについてお話しされていましたが、Utopiaは現在でも開発が続いているのですか?現状を教えてください。近々何らかの形を見ることができるのですか?Utopiaについて何か我々ユーザーに伝えたいことがありますか?

Utopiaはボク的にはアイディアが独創的だったのでかなり楽しみにしていたプロジェクトでしたが、残念ながら現時点では実現できていません。現状はどうかというと、開始当初は順調だったんですが(今でもutopia svn:https://svn.lan.st/utopiaで進行中です)、エンドユーザーが使えるようにするには膨大な作業が必要だったためこのプロジェクトを公開してオープンソースプロジェクトとしてコミュニティの皆さんにサポートをお願いしたわけです。ただ、ベースまで構築したうえでボクたちが呼びかけても次の段階へ進めてくれる人がいないんです。これではモチベーションが下がる一方ですよ。だから中止の決断をしました。ソース自体はまだ生かしてありますからこのプロジェクトを引き継いで開発を続けたいと思ってくれる方がいればボク宛てにメールかLan.stフォーラムのプライベートメッセージを使って連絡をくれればsvnにアクセスできる権限をあげようと思ってます。

今のPSPシーンをどう思っていますか?今後も発展があるのか、もうピークは過ぎたのか、どう思いますか?

ボク個人としては、ピークはもう過去の話だったと思います。今後のPSPは多分、いつも言っていることですが、新たな対策への興味など今までとは違う新しい関心を集める事はあると思います。あくまでも予想ですけどね。少なくとも現時点ではPSPシーンにさらなる発展が訪れるかと言われれば、そうはならないとしか思えません。

現在個人的にリリースするつもりのカスタムファームウェアを開発したりしていますか?

全くしてません。

公式ファームウェア6.10/6.20がすでにHENでハックされているとか、ハードウェアにフルアクセスできるといった情報があるようですが。

確かに6.20 HENは実在しています。でもリリースはされていませんし予定もありません。理由は色々あるのですがここでは詳しくお話しできません。

質問が届いています。今のPSPシーンにおけるMathieulhさんの現状を教えて下さい。活動休止中なのか、こっそり活動中なのか。Mathieulhさんは今後どうするつもりなのでしょうか。Dark_Alexさんについても気になっているようです。

Alexについてはお話しできませんが、ボクに関して言えばPSPについてはもう十分やったと思ってます。ただ、少なくともまだLan.stフォーラムには一部参加してますし、PSPシーンに身を置いている方々とコンタクトもとってます。

Team C+Dで’プロメテウスプロジェクト’に関わってパンドラのような革新的なものをリリースした感想を聞かせて下さい。今のPSPではパンドラが機能しなくなってしまっていますが、今後の開発は期待できるのでしょうか。

プロメテウスに参加できたことは本当にいい経験でした。第一線で活動できたこと自体ラッキーでしたし、とても楽しかったです。プロメテウスグループは志が高い人たちが集まってましたしみんなで協力して素晴らしい活動ができたと今でも思っています。

また、今後一致団結してPSPのCPUであるAllegrex R4000に立ち向かい、暗号化/復号化を行うkirk engineのダンプができないことには、PSPの最新モデルでサービスモードを期待することはできないと思います。

GENチームと手を組んだりしていますか?GENチームに対してどうお考えですか?6.XXのカスタムファームウェアはすぐリリースされると思いますか?

ボクはGENチームとは何もしていません。だから彼らが新しいファームウェアを出すつもりなのかや、それがいつなのかについては何も分かりません。彼らの実績に関してはとても素晴らしいし、メンバーも才能にあふれた人物が集まっていることは間違いないです。ただ、GENとM33のどちらが上かなんていうことは言えません。M33は現時点でもう活動はしてませんが、レベル的にはだいたい同じ所にいると思います。ただ、CFW M33をリバースエンジニアリングで解析することは簡単でもそれを修正してコードを書くことはさぞ大変だっただろうと思います。でも仮に立場が逆だったとしてもボクたちでもきっと同じことをしますから別にGENチームを責めてるわけではありません。そのかわりボクらのものをリバースして解析するなら、それをベースに作り直してオリジナルな新機軸を盛り込んでいってほしいものです。

GEN用にPOPSloaderを移植することは?

可能性ゼロです。

MathieulhさんはPSP Go開発の中心的人物でした。Goには未来があると思いますか?

ソニーのPSP Goのコンセプトは素晴らしいと思いますが、マーケティングで大失敗しています。オールデジタルで行くというポリシーはPSPが最も強い市場である日本では通用しません。日本人はある意味コレクターで、取説もカバーもUMDディスクも必要なのです。だからこそ日本のプレイステーションストアだけ力を入れてコンテンツを充実させているのです。日本のストアにはPS1のゲームを含めると他のリージョンの倍以上の数のコンテンツが用意されています。言うまでもなくストアにはたくさんのゲームが用意されてはいるものの、PSP Goではプレイできないゲームもあるのです。とはいうものの、ボクはバックアップができないという欠点を除けばオールデジタルのプラットフォームでコンテンツをリリースしていくというアイディアは非常に良いと思います。

PSP Goは既にハックされたといえるPSPとは別物ですが、Homebrewが永遠に実現できないとはボクは思ってません。PSP Goの場合ゲームにexploitが見つかってもソニーは即座にプレイステーションストアから削除してしまいますから実際にはゲームというのは使えないのでボクらにとっては確かにチャレンジのし甲斐はあります。でもハックを進める上で必要なlibtiffの脆弱性のようなVSH exploitは必ず見つかると思ってます。とはいってもカーネルexploitが見つかることはまれですので生半可な考えでは何も得られないでしょう。ソニーは6.00のファームウェアで強固なセキュリティシステムを確立しました。今言える事はもしかしたら潮時かもしれないということです。

PSPのセキュリティシステムはどうですか?ソニーはいたちごっこに終止符を打ったのでしょうか?まだHomebrewに望みはあると思いますか?

PSPのセキュリティは初期バージョンの1.00と最新の6.20では評価が異なります。

セキュリティを10点満点で評価すると、初期のファームウェアは4/10で最新の6.20は7/10です。

6.00まではボクらがexploitを公開するたびにそれを塞ぐという効率の悪い対応をしてきていました。なぜ悪いかと言うと、当然ボクらは次の新ファームウェア登場に備えて未発表のexploitを持っているかもしれないわけですし、実際そうしてたわけですが、その場しのぎの対応になりますから。でも6.00でついにセキュリティを確立したようでボクらが隠し持っていたカーネルexploitほとんどを無効化してきました。ソニーは何年もかけて、PSP Goでようやくそのセキュリティを実現したのです。

PSPはセキュリティの脆弱性にずっと悩まされてきました。1.00にあった非署名elfファイルを実行できてしまうものや、krikのタイミング攻撃はその一つです。

ソニーは独自にセキュリティ強化のためのファームウェアアップデートを続けてきましたが、元ハッカーだった人物をセキュリティエンジニアスタッフとして迎え入れたりしなかったおかげで後にソニーが出会うことになるシステムの脆弱性を利用した各種ツールの開発につながったのだろうと思います。


Utopiaプロジェクトは完成すればオリジナルオープンライセンスカーネルでHomebrewをPSPで動かすことができます。
参考記事:不滅のUtopiaプロジェクトには個人的にも期待です

2009年末に一般募集をする形でプロジェクトメンバーを集めるべく声をかけていましたが、あれから半年が経過しても進んでいない現状を考えるととりあえず中止という判断も止む無しでしょう。
モチベーションが下がってきて、さらに6.XXでセキュリティが強固になり雲行きが怪しくなってきたところでGeohot氏がPS3にexploitを発見したわけですから興味の比重をハッカーにとっては前人未到のPS3のほうへ置きたくなる理由も分かる気がします。
Mathieulh氏が一番に挙げるプロメテウスグループ(Adrahil氏、Booster氏、Cswindle氏、Dark_AleX氏、Ditlew氏、Fanjita氏、Joek2100氏、Jim氏、Mathieulh氏、Nem氏、Psp250氏、Skylark氏、TyRaNiD氏)の個々のメンバーも最近はあまり名前を聞かなくなりました。
いつの日かPSPの終焉を迎えるときが来ますが、今のうちから潮時を察知して一人去り二人去りと終息していくようでは以外と終焉は早くやってくるかもしれません。
Dark-AleX氏については法的手段による監視下に置かれているという情報もあります。潮時探知や法的監視下というのと同じことがGENチームに起こっていることも十分に考えられます。

PSP2が発表されたら実は急速にPSPは終息しかねない状況、ではないことを祈ります。

あわせて
1)Interview with Mathieulh:Mathieulh氏個人について
もご覧下さい。


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