海外デモ版Patapon 2を使ったexploitがmalloxis氏からリリースされました。
一般的にはexploitが発見され、そのデータが公開されたらユーザーとしては嬉しいかもしれません。
ただ、まもすけはmaku氏に申し訳ない気持ちで一杯です。
wololo氏も、自身のブログでmalloxisを非難し実情を暴露していましたのでまもすけも暴露します。
1:maku氏がパタポン2(日本版)でHello Worldに成功
GameGazフォーラムに、maku氏がゲーム名は伏せた状態でセーブデータを使ったexploitを発見しHello World表示に成功したと3月14日に報告をしてくれました。
maku氏は翌3月15日、パタポン2には海外版と体験版があることを報告してくれました。日本の体験版はPSNでの認証が必要ですが、海外版のデモ版は認証が必要ない形で配布されています。まだこの時点では認証の要不要については明かされていません。
その日の深夜、体験版でも動作するのでPSP goでの動作検証をしてほしいということでmaku氏からセーブデータを頂きました。まもすけを信頼してくれての依頼してくれたことを感謝します。
検証した結果をmaku氏に報告し、動画の公開と記事の掲載許可をmaku氏から頂いてまもすけはYouTubeへ公開すると同時に記事を書きました。
PSP goでHello Worldが起動した衝撃の瞬間です。(厳密にはJ416さんの検証を先にやっていますので個人的には2つ目です)
2.体験版でexploit
体験版でのexploitと言えば、ファンタシースターポータブル体験版の話を思い出すでしょう。あの時はPSP Forums in Japanで検証していましたが、最終的にはwololo氏がPSPLinkで調べてくれて単なるクラッシュであることが分かりました。その後PSP Forumsで体験版を皆で検証しました。実は今、フォーラムを読み返すと分かりますがパタポン2は上手くいかずスルーすることになってしまっています。
当時まもすけも協力して調べましたが、セーブデータがある体験版はほとんどありません。最近J416氏が教えてくれましたが体験版でセーブデータがあるのはファンタシースターポータブル体験版が初めてだったようです。
体験版起動に認証が必要でデータをセーブできるものは数が限られています。しかもパタポン2は体験版のデータを正規版に移行できることを売りにしているため、認証の要不要という情報だけでもゲームの選択肢がかなり狭くなります。そのためmaku氏に、自分としてはその情報は公開しないので質問されても答えないつもりだと伝えました。maku氏も公開しなかったと思います。
3.海外でFAKE扱い
YouTubeで公開すると、海外で取り上げられるようになります。残念ながらmaku氏のexploitをPSP goで公開したまもすけの動画はここ最近FAKEが多かったこともあり同じくFAKE扱いされることが非常に多かったです。
そのFAKE扱いしたサイトの一つ、PSPGENフォーラムで、Hello Worldの画面にwololo氏とまもすけへの謝辞が書いてあるため「wololo氏が協力しているなら本物だ」とコメントをしている人を見つけました。
そういえばwololo氏に一言言っておかないと何のことだか分からず迷惑かもしれないと思い連絡を取りました。ちなみにPSPのexploitでBinary Loaderを作ろうという記事に対する謝辞、だと思います。
wololo氏はこのブログを読んでくれているので状況は知っていました。その時にwololo氏は最近あるデモ版のゲームでexploitが見つかり現在作業をしている最中だが、もしかするとmaku氏のexploitともしかしたら同じかもしれないから、とwololo氏が取り組んでいるexploit起動までのボタン操作を教えてくれました。
セーブデータを読み込み、Xを押してデータロードメニューから抜けたらどのボタンでも良いから押せと言われ、次にRトリガーを押したら発動する…
…同じです。
wololo氏は2月14日からパタポン2を使ったexploitでe-Loader(Homebrewローダー)を開発していることを教えてくれました。実にmaku氏がHello Worldを公開する1ヶ月も前からでした。
その時に現状をいろいろ教えてくれました。
その時点で既に3人が同じゲームでexploitを見つけたとwololo氏にコンタクトをとっていたようです。
その時点でwololo氏と一緒に取り組んでいたのは以下の3名でした。
malloxis氏、N00b81氏、m0skit0氏
m0skit0氏が開発したeLoaderをパタポン2体験版に適用することが目的です。
そのためwololo氏からは、リリースする時にはhalf byte loaderとしてm0skit0氏からリリース予定であると聞きました。ただしその時点ではRAM容量の問題で上手く動作しないので完成までにはまだ数ヶ月はかかるだろうという話でした。
maku氏にそれを伝えても良いかwololo氏に聞いたところ、構わないとのことだったので伝えました。ただ対策されたら元も子もないので必ずゲーム名は内緒にしておいてほしいとのことでしたのでそれもmaku氏に伝えました。
今回はwololo氏サイドはかなり話が進んでいたようです。
maku氏には遠慮しないで個別に開発してもらって構わないけれど、上手くいったら次回は一緒にやりましょうとのお話もありました。maku氏に伝えましたが、wololo氏サイドはかなり話が進んでいるようなのでmaku氏としては状況を見守りたいとのことでした。
ちなみに、その話を知っていたので皆さんにお願い〜maku exploitについての記事を書いてゲーム名は気がついても明かさないよう皆さんにお願いしました。結果的には今がその大惨事です。
4.Flyer氏も同じゲームでexploit発見 自体急変
数日前Lan.stでFlyer氏もパタポン2体験版でexploitを発見(ゲーム最新情報 2010年3月27日のニュース参照)しました。wololo氏とm0skit0氏と共に開発を進めて行く話になりました。Flyer氏が最初にデモ版でexploitを発見したと発表した時にwololo氏に「もしかしてまた一緒?」と聞いたところ、その時wololo氏はFlyer氏とコンタクトをまだ取っておらず「一緒かもしれないと心配している」と言っていました。
その後Flyer氏の1つ目のexploitでwololo氏のチームが協力することとなり、その流れでパタポン2exploitもwololo氏らが協力することになりました。
PSP-HacksへもFlyer氏が情報を流していたので下手をすると情報が拡散する恐れがありましたがそれは回避されたと安心したそのとたん…
malloxis氏がパタポン2デモ版exploitをHello Worldの状態でリリースしてしまいました。
malloxis氏のYouTubeのコメント欄を見ると
“N00b81氏とm0skit0氏とwololo氏の3人は手伝ってはくれたがあくまでも発見したのは自分だ”
リリースしようがどうしようが発見したのは自分だからどうしようと自分の勝手だというコメントです。
wololo氏のブログによると、確かに発見したのはmalloxis氏のようですが、バイナリーローダーを作ってmalloxis氏に渡したのはwololo氏だったようです。何か完成するまではリリースしない約束だったようです。
wololo氏は完全にだまし討ちに会った状態だったようでかなり怒り心頭の様子です。
個人的に聞いてみたところ、malloxis氏のことを
“malloxis is a liar and a stealer”(malloxisは嘘つき盗人野郎だ)と言っていました。
wololo氏からすれば恩をあだで返された気分でしょう。
eLoaderを阻害しないよう口をつぐんでいた我々もmalloxis氏に騙された気分です。
ただ、本当の第一発見者はmalloxis氏だったようです。
wololo氏らとの取り決めで完全非公開だったため今まで名前が出てきませんでした。
ここからは個人的見解ですが、YouTubeのmalloxis氏の態度から察するに、Flyer氏が発見したことが大々的に伝えられ、しかも仲間に加わることになったため、本当の第一発見者の自分ではなくFlyer氏の功績とされるかもしれないのが気に食わなかったのではないかと思います。
確かに第一発見者かもしれませんが、デモ版でも動作することを世間に知らしめたのは本当はmaku氏です。
maku氏は日本版UMDとそのデモ版、そしてフリーで入手できる海外版デモで動作するHello Worldを2つ作っています。パタポン2で一番の功労者はまもすけとしてはmaku氏だと思います。
日本版と海外版2つのセーブデータexploitを作っておきながら、wololo氏の要請に応える形で公開もリリースを控えてきました。
wololo氏は自分の要請に応えてくれてきたmaku氏に申し訳ないとコメントしています。
名声を得るために一つのexploitが犠牲になった、そんな気がしてたまりません。
5.そしてeLoaderはオープンソースへ
もうゲーム名が明かされてしまったからには開発していたm0skit0氏のeLoaderは意味をなしません。さらに現時点では未完成です。
wololo氏はm0skit0氏らと相談の上eLoaderのオープンソース化(ただし開発者専用)に踏み切りました。
現在もまだ未完成状態で、起動するのに非常に時間を要するようです。実際にHomebrewが起動する動画も公開されています。
今後進展があるかもしれませんが、本来なら数ヶ月間の開発期間を経て待望のeLoaderとしてリリースされるはずのものでした。
楽しみにされていたユーザーの皆さんに対しても非常に申し訳なく思います。