DualsenceをVitaで利用できるプラグインds5vita 裏で揉めた結果消失

AutoPlugin II v1.25でONEluaチームのtheheroGAC氏が開発したPS5のコントローラーDualsenceをPS Vitaで利用できるようにするためのカーネルプラグインds5vita 1.0を削除したニュースをお伝えしました。

その件について「外野で揉めたみたいです…」と書きましたが、外野という表現が正確かどうかはともかく、揉めた内容が”シーンあるある”だったので、少し説明したいと思います。

ds5vita

ds5vitaについては「近くAutoplugin 2に追加予定」とtheheroGAC氏は公表していましたが、AutoPlugin IIへ正式に追加して公表するより先に「削除した」として更新履歴に書かれています。おそらく一度はリポジトリへ追加したのでしょう。その後削除した、と。

ところが今回はそれだけに留まらずtheheroGAC氏はds5vita自体もリポジトリから削除してしまいました。したがって現時点ではds5vitaはもう入手できません。

事の発端は、ds5vitaのニュースについてのLogic-Sunriseでのフォーラムトピックを見ると分かってきます。ここでは個人攻撃をする意図はないので、調べた限りの事実だけ書きます。

theheroGAC氏はds5vitaをまずリリースしました。DualsenceをVitaで使えるプラグインは画期的です。5月13日あたりの話です。

ところが、VitaでDualShock 3を利用できるようにするプラグインds3vitaとDualShock 4を利用できるようにするプラグインds4vitaを合体させたカーネルプラグインds34vita(そもそもベースはxerpi氏のds4vita)で5月6日あたりにHydr8gon氏がDualsenseサポートのコードを追加しました。(ビルドしたものはリリースされていません。ソースコードの追加のみです)

タイミングとしては、ds34vitaにDualsenseサポートのコードが追加された1週間後にtheheroGAC氏がds5vitaをリリースしたことになります。ところがds5vitaはビルドされたプラグインだけが公開され、ソースコードは未公開でした。

これにCimmerian氏が噛みつきました

「突然Dualsenceのプラグインを作るのはおかしい。タイミングが明らかにおかしい。ds5vitaにはソースコードがないが、ベースになっているであろうds34vitaはオープンソースだから違法だ。」

「ライセンスを軽視してゼロから自分で作ったかのように主張。そんなものはリバースすればすぐ分かる。彼は一線を越えた。」

Cimmerian氏はツイッターアカウントが@Cimmerian_Iterで、KyuHENコンテストを主催するCustomProtocolのモデレーターです。今回よりも以前からtheheroGAC氏のことを盗作野郎だとして快く思っていなかったため、また盗んだのではと疑ってリバースして証拠を突きつけたことになります。ただし証拠が本物なのかどうかは分かりません。

一方のtheheroGAC氏ですが、嫌いな奴がやってるKyuHENコンテストには参加しないとコメントしているので、そもそもが完全に「犬猿の仲」状態だったようです。ds5vitaソースコード問題で揉めた後にLogic SunriseのtheheroGAC氏のプロファイルがハックされ書き換えられたことも明らかになっています。書き換えできるのはLogic Sunrise側にもtheheroGAC氏のことを快く思っていない人たちがいることの証です。揉めるのは別に構いませんが、プロファイルを書き換えるような報復はどうかと思います。

ここでは細かく触れませんが、theheroGAC氏とCimmerian氏のツイートは、互いの非難の応酬になっています。theheroGAC氏は、本当そのつもりだったかどうかは本人にしか分かりませんが、もともとds5vitaのソースコードは後で公開するつもりだったと言ってます。

theheroGAC氏はds34vitaのソースコードの存在も、GitHubのそのリポジトリの存在もそもそも知らなかったが、ゼロから自分が作った、コピーなんて一切していないものですが削除します、とコメントしてds5vitaのリポジトリごと削除しました。

自分が正しいと思っているなら堂々とすればいいのになぜ消した、とは思います。

揉めてる本人同士が勝手に言っていることしか分からないのでその暴言の応酬からだけでは真相は見えません。ここでどちらが悪いと主張する気もありませんが、唯一気になるのはtheheroGAC氏が「(ds4vitaの)xerpi氏のコードはフリーなので何の制限もない」との考えに基づいて行動していることです。確かにds4vitaのライセンス項目には何も記載がありません。

ds5vitaはxerpi氏のds4vitaのコードの流用はしているが、Dualsenceサポートのds34vitaへのソースコード追加については知らなかった。時期が重なったのは単なる偶然。もしこれが事の真相だったとしたら、ソースコードの公開をするつもりなのだったらリリースと同時にさっさとしなかった(あるいは後日リリースする意図を明示しておかなかった)theheroGAC氏にも非はありますし、過去の累積事実に基づく憶測だけで非難をしたCimmerian氏にも非はあります。一つだけ分かっている事実は、ds5vitaのリリースを有益だと感じて「明日ダウンロードしよう!」と思って楽しみにしていたユーザーが落胆しているということだけです。

シーンあるあるっていうのはこういうものなので仕方がないのでしょうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

『DualsenceをVitaで利用できるプラグインds5vita 裏で揉めた結果消失』へのコメント

  1. 名前:rin 投稿日:2021/05/16(日) 01:08:20 ID:142de80f1 返信

    GitHub上のリポジトリにライセンスが付与されていない場合、ソースコードを自由に使っちゃいけないんですよね。
    GitHub公式の見解です。