新しいexploit公開とVHBL移植

wololo氏のブログで今多数のexploitが見つかっていると書かれています。多数と言っても5から10程度ですが、この数字は海外版のゲームの話であり、teck4氏がPlayStation VitaでHello World起動に成功しVHBL公開で火がついてexploitを探す人が増えたことにより流行したから数が増えたというインフルエンザみたいなものです。

今/talkフォーラムで新しく見つかったと言っているものは見つけた本人がその事実を公開したから公になっただけで、当然事実すら公開されていないため数にカウントされていないexploitも多数あります。

そのため新たなexploitを持つゲーム名が公開されたからと言って、必要性を感じないのにあわててダウンロードしたりUMDを購入したりする必要はありません。そのゲームをちょうど購入しようと思っていたので買うきっかけになった、あるいは本当にVHBLが必要だと思う場合以外は無理してゲームを買う必要はありません。

上記のことを踏まえた上で、今のVHBLの動きをお伝えします。

先述の5から10のexploitにはwololo氏がそのゲーム名と本物かどうかを把握しているものと、そうでないものが含まれています。時間の許す限りwololo氏はVHBL移植のお手伝いをしているようですが、そんなに十分に時間をかけられる程の余裕はあまりないようです。

当面リリースが差し迫った状況になっているのは
/talkフォーラムに掲載されているwth氏(yosh氏)のexploit
です。これについてはリリース間近です。移植作業はwth氏が自分で行ったため既に作業が完了しているためです。

また、xerpi氏が/talkフォーラムでHello Worldを公開していましたが、ある致命的な欠点があり6.60で動作しないそうです。従ってVHBLとしてのリリースについてはされないと思った方が良いでしょう。

とりあえず今wololo氏のブログで言及されているのは上記の2つのexploitのみです。しかしながらPSPのファームウェアもPS VitaのPSPエミュレータのベースファームウェアも6.60のままなのにexploitをリリースするのかと疑問をもたれる方もいると思います。1つのファームウェアで消費するのは1つのexploitではなかったのか、と。

Motorstorm Raging Iceが早々とストアから削除されてしまい、Motorstorm Raging IceのVHBLの恩恵を得られないユーザーが存在すること、Motorstorm Raging Iceが日本版とEU版のみのリリースでUS版が(PS Vitaでは)存在しなかったことからも分かる通り誰でも入手できる状況ではなかったことが、同じ6.60で複数のexploitを公開することの意義です。もちろんexploit発見者次第ではありますので公開か待ちかを簡単に制御できるものではありません。

今のVHBLの置かれた状況を考えると、次にPS Vitaのファームウェアがアップデートされたら、あるいはコンテンツ管理アシスタントがアップデートされたら二度とPS VitaでHBLが起動しないかもしれません。

これは最後のDSiWareHaxに書いたことと同じことがPS Vitaに起こる可能性があるからです。

ニンテンドーDSiでのセーブデータexploitはDSiのシステムアップデート1.4.2で内蔵メモリーへのコピーができなくなったことで事実上セーブデータを使った自作コード起動ができなくなり、Team TwiizersはDSiのセーブデータexploitを諦めてしまいました。

PS VitaではPSPのセーブデータコピーの仕組みは搭載していますが、当然自作コード実行のためのデータコピーにも使われることを想定した上であえて実装した機能ですので対策への勝算はあるはずです。私がアップデートにより二度とPS VitaでHBLが起動しないかもしれないと危惧しているのはそのためです。

では、どうせ使えなくなるなら今あるexploitをすべて公開してしまえと考えるのは早計です。

もちろんこれはPS VitaでHBLが起動しなくなる可能性があるという話ですのでPSPでならまだ有効です。仮にPSPのOFW 7.00というものが出てきても未公開セーブデータexploitはそのまま存在し続けるでしょう。HBLも移植可能だと思います。ですから今すぐ使えるexploitを公開してしまうことは良い方法だとは言えません。

これが杞憂に終わるといいのですが…

ちなみに、最後にひとこと。海外版のタイトルでexploitが存在するならば同タイトルの日本版でもexploitは存在する可能性は高いですが、その情報を聞いてもなお、頑張っても見つからないケースが存在する場合もあります。先入観が邪魔して発見に至らないのかもしれませんし、そもそもexploitが存在しないのかもしれません。exploitは偶然の産物ですのでそんなものです。

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『新しいexploit公開とVHBL移植』へのコメント

  1. 名前:名無し 投稿日:2012/03/18(日) 09:42:14 ID:33f0fab03 返信

    今更ながらvitaはpspの時よりもSONYの本気を感じますねぇ

    Motorstorm Raging Iceの件も然り、vita本体にはほぼ無害でもハックに繋がる危険性のあるものは徹底的に潰していくつもりなんですかね

    そういや、VHBLでGPspやったときにセーブすると、セーブしたゲームが起動できなくなるのはVHBL側のバグなんでしょうか?

    • 名前:mamosuke 投稿日:2012/03/18(日) 09:49:04 ID:7135d3b2e

      エミュレーターに関しては、データを参照しに行く場所によってはうまく動かない可能性は多いにあります。VHBLのバグではなく、VHBLのPS Vitaで起動させているが故の限界かもしれません。

  2. 名前:173210 投稿日:2012/03/18(日) 15:15:55 ID:cfe6a5de5 返信

    これが原因となってPSVのセーブデータまでコピーできなくなったりする可能性もありますからね。少し不安ですね。