Wii U GamePadの”もう一つのスクリーン”は高コストで消滅寸前だった

The Telegraphで、任天堂社長岩田聡氏がWii Uの特徴であるコントローラーのタッチパネルスクリーンのアイディアはコストの問題で実は消滅寸前だったことを明かしたことを伝えていました。

岩田氏はThe Telegraphのインタビューの中でWiiの後継機についての議論を2008年から続けて来たと語りました。

「Wiiの後継機として進化をどのように強調するかを考えたりなどをしてました。モーションコントロールの強化をしたかったのですが、それだけでコンシューマーを惹きつけられるのか、と。」

Wiiでゲームをプレイするにはテレビに繋げる必要がありますが、テレビは家族でシェアするものなのでテレビを観ている時にゲームをしたい時に困るよね、という発想から”もう一つのスクリーン”があればいいのではないかというアイディアが極初期に生まれたそうです。

しかし、実際にはコストの兼ね合いからそのアイディアは消滅寸前まで行っていたそうです。

「議論の最終段階になっても、”もう一つのスクリーン”というアイディアを何度も諦めかけていました。」

Wii Uの特徴とも言える”もうひとつのスクリーン”、Wii U GamePadのアイディアは最後まで消滅と隣り合わせであったことを岩田氏は明かしました。

「コスト高の懸念があって、それを作ってもリーズナブルな価格でコンシューマーに提供できない可能性があったからです。」

しかし任天堂は”もうひとつのスクリーン”というアイディアを、そのコストが分かってからも実現しようと開発を続けたそうです。

そうしてコンセプトが固まり、2011年のE3で初めてWii Uがベールを脱ぎました。結果的に”もう一つのスクリーン”のポテンシャルが、そのわずか1年後のE3でマイクロソフトやソニーが別製品のタブレットや携帯ゲーム機などを利用することで追従したことからも分かる通り証明されたことになります。

Wii Uの価格はいまだに任天堂からは発表されていませんが、任天堂は何度も諦めかけたほど高コストを覚悟の上で開発したWii Uにリーズナブルな価格をつけることが果たしてできるのでしょうか。

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